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2026年2月12日木曜日

2025年度「総合教育研究発表会」レポート

   1月28日(水曜日)、2025年度の「総合教育研究」の発表会が開かれました。「総合教育研究」は、全学共通教育センターが開講する卒業研究・制作に相当するもので、2年次以降のゼミである「総合教育演習」で学んだ成果を発展させて、論文や制作にまとめあげるものです。2014年度より、全学共通教育センターの公式行事として、「総合教育研究」の発表会を開催しています。またこの発表会は、2021年度からスタートした「教養探求プロジェクト」の所属学生による研究成果の発表会も兼ねています。

 今年度に発表したのは、7名の学生さんでした。そのうち2名は、3年次後期の「総合教育研究ノート」でプレ卒論に取り組んだ3年生の方でした。1人あたりの発表時間は、質疑応答を含めて25分で、発表のタイトルは以下の通りでした。

(1)「重⼼動揺計を⽤いた⽚脚⽴位姿勢制御への介⼊効果の検証」

(2)「映画における恐怖体験の成⽴条件 ―― 演出技術の⽐較分析を通した『シライサン』研究 」

(3)「サンローランにおけるロゴの視認性と素材、カテゴリが価格に与える影響の統計的分析」

(4)「財務情報をもとにしたシステムインテグレータ(SIer)の企業分類 ―― 主成分分析と K-means 法でのクラスタリングを⽤いて」

(5)「資産の推移と相関分析 ―― 22 歳から 30 歳の 8 年間で 1000 万円を貯蓄する⼿段を例として」

(6)「炭⽔化物マウスリンスがテコンドーの組⼿における敏捷性に及ぼす影響」

(7)「動的ストレッチがプル動作のパフォーマンスに与える影響」

 総合教育演習・研究の多様性を反映して、今年度は、スポーツ科学、芸術学、データサイエンス、と様々な分野の研究の発表がなされました。なお、各発表に対しては、聴講した教員による「ルーブリック」を用いた評価も行われ、その結果は学生指導に活かすことになっています。

 発表された学生さんはお疲れ様でした。またご聴講いただいた学生さん、先生・職員のみなさんには厚く御礼申し上げます。「自然の構造」他担当の榎基宏が記しました。

<関連記事・リンク>

2025年12月17日水曜日

2025年度「総合教育演習ゼミ報告会」レポート

  12月13日(土)に、全学共通教育センターに所属する教員が担当する「総合教育演習」のゼミ報告会が開催されました。今年度は、15ゼミが参加し、報告数は27件にのぼり、3会場に分かれての報告会となりました。当日は、経済学部・経営学部の「演習」のゼミ研究報告会も併せて開催されました。


 総合教育演習のゼミのテーマは、人文学・社会科学・自然科学などなど非常に幅広く、そのため、報告会の発表は、内容・スタイル共に各ゼミの個性を反映した多彩なものとなりました。3教室に分かれての発表となりましたが、最後には参加者が一堂に会する終了式も行いました。今年度は、例年より1年生の参加者が多く、さらに、ゼミのOBの方や高校生の方の参加もありました。また、報告会終了後は、懇親会が行われ、そこでも参加者同士の間で、活発な議論・交流が行われました。

 ゼミ報告会で、自らが学んだことの成果を発表すること、そして他のゼミの発表を見て、質疑応答に参加することは、自分たちのゼミ活動を振り返ることにつながります。この経験を今後に活かしていってほしいと考えます。「自然の構造」他担当の榎基宏が記しました。


2025年2月25日火曜日

2024年度 英語教員のFDミーティング

 英語教員の田中景です。英語科では毎年、特任教員が中心となって英語FDミーティングを企画・開催しています。英語FDミーティングは、本学の特任・専任・非常勤教員が英語教育の課題や教授法について学び、新たな知見を得るための勉強会で、専門家をお招きしてお話を伺い、教授法のワークショップを行うなどしています。今年度のミーティングは、去る2月12日(水)に開催されました。今回はインフルエンザの流行もあって、直前に体調を崩される方々があり、例年よりも少なめの25名が出席いたしました。

 今年度のミーティングは「英語学習者の動機づけ」、つまり、英語を母語としない大学生にどのようにして英語学習へと動機づけるかをテーマとしました。前半部では、専任教員で動機づけがご専門の関先生が、ご自身の教職生活の中で出合った学生たちとの交流を通して段階的に得られた動機づけの視座と、その結果としての今日の教育哲学について発表されました。


 10分間のコーヒーブレイクを挟んで、後半部は、関先生が特任教員の小林先生と石川先生に質問する形で、お二人の英語教育の実践現場における動機づけの取り組みや、学生一人一人とどのように向き合い、関係性を築いているかなどについて伺いました。その後、フロアから発表者3人への質疑応答、参加者を小グループに分けてのディスカッションと続きました。全体を通して、発表者とオーディエンスの間の垣根のないオープンで活発な意見交換が繰り広げられ、大変充実した会となりました。



2024年12月20日金曜日

カレイラゼミ×英語アドバンストプログラムの地域貢献活動「英語で遊ぼう!」2024

 2024年12月16日に、東経大の学生が英語による地域貢献活動「英語で遊ぼう!」を行いました。この活動ではカレイラゼミの学生と英語アドバンストプログラム生の希望者合計14名が学生ボランティアとして参加しました。また、エリック先生とミラ先生が英語のサポートを行いました。地域の子どもたち18名が集まり、にぎやかな会となりました。

 子どもたちはテーブルに分かれて茶道、折り紙、ボードゲーム、カードゲームで遊びました。子どもたちに「How old are you?」とたずねると、「I am nine years old!」などと元気に答えてくれました。お抹茶はちょっと「Bitter」だったようですが、お菓子は「I like it.」だそうです。ボランティアの学生は「子どもの英語の発音がとてもいい」「子どもたちが英単語をすぐに覚えるのでびっくりした」と感想を述べました。また、数年間にわたってこの活動をしている学生によると、「年々子どもの英語のレベルが上がっているように思う」とのことです。

 カレイラゼミと英語アドバンストプログラムは、これからも社会貢献&英語による実践の機会を学生に提供していきたいと考えています。この記事は英語アドバンストプログラム担当の小田登志子が執筆しました。

■「英語で遊ぼう!」の取り組みは、2024年度地域連携センター国分寺周辺地域活動による助成を受けて行われました。



2024年12月16日月曜日

2024年度「総合教育演習ゼミ報告会」レポート

  12月7日(土)に、全学共通教育センターに所属する教員が担当する「総合教育演習」のゼミ報告会が開催されました。今年度は、14ゼミが参加し、報告数は26件にのぼりました。今年度より新たに参加したゼミもあり、発表件数も昨年度よりが増えたため、今年度は3会場に分かれての報告会となりました(昨年度までは2会場)。当日は、経済学部・経営学部の「演習」のゼミ研究報告会も併せて開催されました。


 総合教育演習のゼミのテーマは、人文学・社会科学・自然科学などなど非常に幅広く、そのため、報告会の発表は、内容・スタイル共に各ゼミの個性を反映した多彩なものとなりました。3教室に分かれての発表となりましたが、最後には参加者が一堂に会する終了式も行いました。終了式では、参加した教員の先生方からコメントをしてもらいました。報告会終了後は、進一層館交流ロビーで懇親会が行われました。

 ゼミ報告会で、自らが学んだことの成果を発表すること、そして他のゼミの発表を見て、質疑応答に参加することは、自分たちのゼミ活動を振り返ることにつながります。この経験を今後に活かしていってほしいと考えます。「自然の構造」他担当の榎基宏が記しました。



2024年6月17日月曜日

教養入門ゲスト講演 山口香先生 「スポーツの多様な価値を考える」

  「スポーツの科学」などを担当している遠藤愛です。

  6月12日(水)に、1年生を対象として開講している教養入門では、ソウルオリンピック女子柔道銅メダリスト、筑波大学山口香教授をゲスト講師にお迎えして、スポーツの持つ多様な価値について講義をしていただきました。

 山口先生は、スポーツは社会の縮図であり、スポーツからもっと発信したい、時代の先を行きたいという思いのもとに、スポーツを通して自己規律性を学ぶこと、競技力向上には多様性が必要であること、積極的に世界に出て多様な文化・人材と正しく競い合い、異文化を学び吸収することもまたアスリートとして、さらに人として成長していくという主張を、実社会と関連づけてパワフルにお話しされました。



 受講生からは、「私たちの普段の社会生活の中でも日本の中で留まるだけでなく外を見て自分たちの何を伸ばすべきなのか知ることができればスポーツと同様、社会も変わると思う」、「スポーツをすることで身につけられる力は無限大であるので、それが現代の社会でも引き継がれると思うと希望を持てます」、「『いずれ才能は努力に越される』という言葉が心に響きました」などなど、多くの感想が寄せられました。競技者として世界のトップで活躍され、引退後は競技スポーツのど真ん中からスポーツの素晴らしさだけでなく、スポーツ界の体質にも言及した先生の発信は、学生の心にも響くメッセージだったようです。

 最後は、改善すべき点は多々あるけれど、でもスポーツって素晴らしいよねというメッセージを込めて、先生がとても好きだとおっしゃった動画で締め括られました。その動画にはメディアで取り上げられるスーパースターは1人も出てきませんが、先生のスポーツへの想いを感じる映像でした。

 山口先生、貴重なお話をありがとうございました。



2024年5月21日火曜日

センターコロキウム「田中昌弥教授:私の研究遍歴」

 「心理学」他担当の寺島です。

 5月15日、センターコロキウムを開催しました。今回は、2024年度に全学共通教育センターに新たにご着任された教育学がご専門の田中昌弥教授に、ご自身の研究のご紹介をいただきました。

 田中先生は、臨床教育学の角度から教育学を再検討する研究に携わってこられました。臨床教育学とは、教育をめぐる諸課題について、個人や家庭の問題に還元するのではなく、地域や社会、制度のあり方から教育観までを再考する学問であると、ご説明されていました。

 近年では、特にナラティブ(物語)を教師や子どもの経験や生を理解する手がかりとするナラティブ的探究(Narrative Inquiry: D. Jean Clandinin他)を用いて、研究を行っていらっしゃいます。最後に、隣接諸学で展開しているナラティブ論との接続による総合人間学の構想についても、お話しをいただきました。

 ご講演では、難しい専門的な内容だけではなく、時折ユーモアも交えながら、率直に様々なお話をしてくださいました。まさに、東京経済大学にいらっしゃるまでの田中先生のナラティブ(物語)を伺う貴重な時間となりました。

 私が専門とする臨床心理学もナラティブ論を展開する隣接諸学の一つになります。田中先生の構想される総合人間学は、まさに自然科学から人文科学まで幅広い専門領域のある全学共通教育センターならではの学問であると感じました。

 以上、「心理学」他担当の寺島瞳がレポートいたしました。


2024年3月14日木曜日

横畑知己教授の“最終講義”

 2023年3月12日、全学共通教育センターのコロキウムが開催され、今年度で退職される横畑知己教授の“最終講義”が行われました。教育史を専門とされる横畑教授は1991年に着任後、実に32年間、本学での教育に携わってこられた先生です。教職課程もご担当されていたので、多くの教育者も育成されました。

 コロキウムでは、ご自身の母校である東京教育大学が閉学となり、筑波大学に変わっていく過程を例に挙げながら、今、そして今後の大学教育について言及されました。また、資料として1993年に開講された科目のシラバスや学生のコメントを引用しながら全学共通教育センターにおける教養教育の歴史についても語られました。

 その後、横畑教授と共に歩んだ高井良センター長、大岡教授、麻生教授らからの言葉もあり、全学共通教育センターの成り立ち、現在に至るまでの色々な出来事にも話題が及び、若手、中堅も交えて賑やかなやりとりが続きました。

 今後も、大学にお運びいただけるとのこと。私の専門であるスポーツにも造詣が深い横畑教授と、日本におけるスポーツの歴史、オリンピックや体罰の問題などこれからも色々とディスカッションさせていただくのを楽しみにしています。

 以上、「スポーツの科学」他担当の遠藤愛がレポートいたしました。

横畑先生への花束贈呈



2024年2月8日木曜日

2023年度「総合教育研究発表会」レポート

 2月2日(金曜日)、2023年度の「総合教育研究」の発表会が開かれました。東経大では語学・体育・教養科目等を担当する全学共通教育センター所属の全教員が、各自のゼミ(総合教育演習)を開講しています。そこで学んだ学生のみなさんが、自身の興味をさらに発展させたい場合、卒業研究/制作にあたる「総合教育研究」を選択できます。この発表会は、その「研究」をまとめて1月に提出された論文や制作の成果について、お披露目する機会として、センター例年の公式行事になっています。

 当日は寒さが身にしみる曇り空の一日でしたが、阿部先生竹内先生のご指導を受けた以下の学生から、いずれも熱のこもった発表をいただきました。

発表(1)現代法学部4年生「JavaScriptによるターン制弾幕シューティングの開発」〔阿部ゼミ

発表(2)経営学部4年生「子産数が少ないホッキョクグマとパンダの個体数の推移」〔竹内ゼミ〕

 お一人目の発表は、ゲーム制作を通じてプログラミングの実習をしている数学の阿部先生のゼミでの研鑚の成果でした。「弾幕シューティング」はテレビゲームの世界では古典といってよいものですが、今回はそれを、ターン制にしてみたというオリジナリティにあふれたものでした。日誌形式の制作記録をブログ上で公開し、苦労や“売り”のアイデアを深めていく過程の詳細な記録も、卒業制作の一環として回覧されました。フロアの学生に、このゲームを実際に操作してもらう「実演」の機会も設けられました。

 お二人目の発表は、熊が世界的な開発や気候変動の影響をどのように受けているのかについて、統計学の竹内先生のゼミで進めたデータ収集と分析にもとづく成果でした。熊のなかでも棲息範囲が比較的狭い北極圏のホッキョクグマと中国のパンダを対象にして、それぞれの個体数の増加が有意なものか、統計的な処理によって分析しています。併せて、個体数の増加に果たした政府の政策の意義について、各国政府が保護に投下した費用との相関や有効性についても検討されました。

 例年、1人あたりの発表時間は質疑応答を含めて30分と設定されていますが、制作秘話やデータ収集の苦労、数値の意味するところの難しさなど、すぐに時間がオーバーする質疑の弾みようでした。

 今回は偶然、両報告とも理系的な学習をふまえた制作・論文の内容発表でした。もっとも、両報告を聞いてみると、いわゆる文系・理系の区別自体が、私のようなオジサンの古くさい二分法だと気づかされます。ゲーム制作はキャラクターデザインや音楽など、アートのセンスとその総合性が欠かせません。統計分析の動機にも、気候変動に直面する動物の権利をめぐる問題や対策の意義如何が念頭にあるわけですから、データサイエンスに求められるモラルサイエンスの側面といったものがうかがえます。いずれの報告からも、将来を担う世代が文理融合的な知のセンスを自分のものとして育っていることを、ひしひしと感じました。

 こうした研究に打ち込めるのも、文理にわたる幅広い分野の教員たちが開講している総合教育演習/研究の多様性のゆえだと言えるでしょう。そのような学びの魅力は、次年度の卒業研究の参考のためにと会場に来ていた3年生の方にも、質疑を通じてしっかり伝わったようです。質疑のなかでも、発表者から、就職活動の面接の際、卒業研究で取り組んだことをしっかりアピールできたことも話題になりました。

 発表された学生の皆さん、お疲れ様でした。今回の研鑚と成果に自信をもって、今後の人生を歩んでください。以上、「日本史Ⅱ」他担当の戸邉秀明がレポートいたしました。


・関連リンク


2023年8月4日金曜日

プロテニスプレーヤー今井慎太郎選手のゲスト講義:7月13日スポーツの科学a、遠藤愛ゼミ

 スポーツの科学a、総合教育演習「スポーツコーチング」担当の遠藤愛です。

 7月13日(木)の授業では、現役プロテニスプレーヤーの今井慎太郎氏をお招きして、小学生時代から大学時代を経てプロ選手になるまでの過程や、プロ選手としての生活やトレーニングについて話していただきました。今井選手は、2022年の全日本選手権男子シングルスで優勝した全日本チャンピオンであり、通常であれば世界ツアーの転戦でお忙しいところですが、今年は足首の手術を受けてリハビリ中のため講義をお願いしたところ、ご快諾いただきました。

 プロテニスプレーヤーの多くは、高校卒業後にプロ転向する選手が多い中、今井選手は早稲田大学時代に学生チャンピオンとなり、大学卒業を機にプロ選手としての活動を開始しました。大学選択に向けての決断や大学時代にどのように競技に打ち込んだのか、競技を通して得た仲間のこと、プロ転向直後は、収入も安定せず、経済的な不安を抱えながら世界を転戦していたこと、昨年、念願の全日本チャンピオンとなり、目標であるグランドスラム出場を目指してリハビリに励んでいることなど、世界ツアーを転戦する様子やプロ選手としての日常など、話題は多岐に渡りました。

 学生たちからは、

・プレッシャーとの向き合い方
・一つのことにそこまで打ち込める要因は何か
・将来への不安や焦りはあるか、どのように向き合っているのか
・調子が悪い時にどのように対応するのか
・どのようなトレーニングをしているのか
・どのように身体のケアをしているのか
・一番印象に残った試合は何か
・リフレッシュする方法は何か

 など、30件近くの質問が寄せられ、その一つ一つに丁寧に答えていただきました。また、「プロスポーツ選手といえば、とても華やかな世界を想像していたが、現実はとても厳しい」、「一つのことに徹底的に打ち込めることを尊敬します」、「今、自分も自分が好きなことをやらせてもらえる環境にいるので、この環境を大切にしようと思います」、「今井さんが話してくれた通り、学生時代の仲間との繋がりや生活はかけがえのないものだから、今を大切にするというのは大事だなと改めて考えました」などの感想もありました。大学を経てプロになり、今、まさにプロとして戦っている今井選手のメッセージは、学生たちにも強く響いたようです。やはり、実際に活動している選手の言葉の威力は違います。まずは、リハビリ中にもかかわらず本学までいらしてくださった今井選手に感謝申し上げるとともに、選手自身の目標であるグランドスラムへの出場を果たしていただきたい、授業を聞いた学生たちとともに応援しています。


今井慎太郎氏と遠藤ゼミの学生さんたち

参考記事へのリンク
  (全日本選手権 大会記事)

2023年3月27日月曜日

2022年度「教養探求プロジェクト」修了式

 「外国史I」担当の高津です。

 3月23日(木)は、東経大は卒業式でした。卒業生の皆さん、おめでとうございます! そして同日、2022年度の「教養探求プロジェクト」修了式が行われました。

 教養探求プロジェクトは、教養系の学問分野の学びを深めようとする学生の皆さんをおもな対象として、2021年度からはじまりました。今回はこのプロジェクトの記念すべき最初の修了式、そしてその修了生は、教養探求プロジェクトの最初の修了生なのです。この栄えある教養探求プロジェクト修了生・第1号は・・・、塚本龍弥さん(榎ゼミ)です! 経営学部の塚本さんは、経営学部のゼミに所属し経営学を専門的に学ぶと同時に、教養系の総合教育演習の榎ゼミにも所属し、子どものころから興味を持っていたという天文学の研究に熱心に取り組みました。 その成果は卒業論文「NGC891銀河の質量の測定」としてまとめられるとともに、2月の卒論発表会(「総合教育研究」発表会)で報告され、参加者から高く評価されました。 塚本さんは見事に、東経大で天文学と経営学の「二刀流」を達成してくれたのです。 塚本さんは高井良センター長から修了証を授与された後、卒論発表会のときと同じように、堂々としたスピーチを披露して下さいました。「好きなことを学び、考え、発表す ることのできた大学生活、本当に充実した毎日でした!」と笑顔で語ってくれた塚本さん、本当におめでとうございます!
 
修了式にて


*関連リンク

2023年2月5日日曜日

2022年度「総合教育研究発表会」レポート

 2月3日(金曜日)、2022年度の「総合教育研究」の発表会が行われました。「総合教育研究」は、全学共通教育センターが開講する卒業研究・制作に相当するもので、2年次以降のゼミである「総合教育演習」で学んだ成果を発展させて、論文や制作にまとめあげるものです。2014年度より、全学共通教育センターの公式行事として発表会を開催しています。また今回、2021年度からスタートした「教養探求プロジェクト」の所属学生による最初の研究成果が発表されました。

 2020年度と2021年度はコロナ禍のためZoomを使用したオンライン開催となりましたが、今回は3年ぶりに対面で開催することができました。発表したのは、麻生先生榎先生小田先生早尾先生のご指導を受けた、4名の学生でした。1人あたりの発表時間は、質疑応答を含めて30分で、発表のタイトルは以下の通りでした。

発表(1):NGC891銀河の質量の測定〔榎ゼミ:2022年度教養探求プロジェクト所属学生〕
発表(2):リベラリズムの限界をめぐるサンデルの批判 ― 同性婚の問題を手掛かりに〔麻生ゼミ〕
発表(3):日本で“ソーシャルディスタンシング”ではなく“ソーシャルディスタンス”が多く使われる理由〔小田ゼミ〕
発表(4):データ至上主義を乗り越える生命論 ―英国の人類学者,ティム・インゴルド『ラインズ』のネオ・サイバネティクス的観点からの読解を通じて― 〔早尾ゼミ〕

 総合教育演習・研究の多様性を反映して、様々な分野の研究の発表がなされました。しかし、どの発表も、発表者の日本と世界の現状に対する問題意識と批判精神をうかがわせる密度の濃い内容であったと思います。

 発表された学生の皆さん、お疲れ様でした。皆さんの4年間の学びの成果をうかがうことができ、大変嬉しかったです。誇りと自信をもって、今後の人生を歩んでいって下さい。また、ご聴講いただいた先生・職員のみなさんに厚く御礼申し上げます。「外国史I」他担当の高津秀之が記しました。

・関連記事へのリンク 

2022年12月11日日曜日

2022年度「総合教育演習ゼミ報告会」レポート

 12月10日(土)に、全学共通教育センターに所属する教員が担当する「総合教育演習」のゼミ報告会が開催されました。今年度は、10ゼミが参加し、報告数は19件にのぼりました。

報告会タイムテーブル


 総合教育演習のゼミのテーマは、人文学・社会科学・自然科学などなど非常に幅広く、そのため、報告会の発表は、内容・スタイル共に各ゼミの個性を反映した、多彩なものとなりました。報告会当日、事故でJR中央線が一時的に運休したためにスケジュールを30分遅らせた、といったハプニングがありましたが、それ以外はおおむね順調に発表が行われました。昨年度の報告会は、教室での対面発表とZoomを使用したオンライン発表を併用して実施しました。しかし、今年度は、教室での対面発表とし、最後には参加者が一堂に会する終了式も行い、発表の振り返りを行いました。

 ゼミ報告会で、自らが学んだことの成果を発表すること、そして他のゼミの発表を見て、質疑応答に参加することは、自分たちのゼミ活動を振り返ることにつながります。この経験を今後に活かしていってほしいと考えます。「自然の構造」他担当の榎基宏が記しました。

2022年6月29日水曜日

「教養入門」ゲスト講演 藤原辰史先生 「分解の哲学-『食べること』の文理芸融合的考察」

 自然の構造、教養入門ほか担当の榎です。6月22日(水)の1・2限の「教養入門」に、藤原辰史先生をお招きして、「分解の哲学-『食べること』の文理芸融合的考察」というタイトルで講演を行っていただきました。

 藤原辰史先生は、京都大学人文科学研究所の准教授で、歴史学、特に、農業史と環境史がご専門です。歴史学の専門家ですが、農業の技術や食べ物、環境問題などの理系的なこともかかわる分野の歴史の研究もされています。

 藤原先生の講演は、「分解」を通して「食べること」について考えるものでした。現代は、大量生産・大量消費社会ですが、この社会には大量の廃棄物が出るという問題があります。廃棄物が有機的なものであれば、ミミズや微生物といった生態系の「分解者」が食べて分解して自然に帰します。それを植物が取り込むことで、再び消費できる物が生産されるようになります。人間の「食べる」という行為も、摂取した有機物を「分解」して、排泄して自然に帰す、という意味では人間も「分解者」になります。この視点から、人間社会の在り方を見直し考察する講演でした。例えば、分解できないプラスチック製品の廃棄物の問題、生産者と消費者のみで分解者の視点がない現代の経済学の問題、ごみ処理をする人間社会の分解者の差別の問題、分解の副産物としての芸術、などなど様々なことを通して社会を見直して考えるものでした。しかも、特定の学問分野の枠に固定されない、文系的・理系的・芸術的なさまざまな視点で考えていく、大変興味深くて面白い講演でした。

 今回は、京都にいる藤原先生が講演したものをZoomでつないで、東経大の教室で視聴する、という形式で行いました。Zoomを通した講演でしたが、講演終了後の質疑応答の時に、学生さんからさまざまな意見・質問がなされ、それらにたいする藤原先生の回答も大変有意義なものでした。授業終了時に学生さんに書いてもらった感想には、それぞれの思いや考えが書き連ねられていて、講演が大きな刺激となったことが分かりました。

 教養入門は、3名の教員が交代で授業するリレー講義ですが、1回分の授業は、今回のように、東経大の外部からゲストの先生をお呼びして講演していただくという形式になっています。

・関連リンク


2022年4月27日水曜日

「育つ」のは誰?-国分寺の街と人のあいだで

  心理学ほか担当の野田淳子です。

 私が担当するゼミの総合教育演習(“子育ち”支援と家族関係の心理学)では、今年は久々に課外活動から学びのスタートを切ることができました。座学とフィールドでの実践を行き来して人間の“育ち(発達)”と支援の取り組みについて学ぶこのゼミですが、長引くコロナ禍の影響で、親子イベントの中止や遊び場でのボランティア人数制限などから、これまで続けてきた課外活動自体が昨年・一昨年から任意となり、実施が難しい局面も多々あったからです。

 このたびは国分寺市プレイステーション(通称:プレステ)のプレイリーダー・奥冨裕司さんのご紹介で、武蔵国分寺の史跡公園で“ちょうど良い居場所”という活動を続けていらっしゃる横澤咲穂里さんにお話を伺いながら、近くにある「ぶんじ寮」という珍しい運営形態のシェアハウスを見学させて頂きました。このご時世で16人もの大学生を受け入れてくださることに感激しながら、大学にて全員が検温・手指の消毒を済ませて不織布をマスクを着用のうえ、いざ出発!です。

 大学正門から一気にはけを下り、お鷹の道と水路を横切り、藤森照信氏のタンポポハウスを横目に到着した「ぶんじ寮」。その特徴を少しばかりご紹介しますと、学生達が最も驚いたのは、シェアハウスなのに「ルールがほとんどない」けれども「対話がある」ということだったようです。見学当日も寮の入り口で横澤さんにお話を伺っていると、住人の大学生の方が降りて来て、なんと快く寮案内を買って出てくださり。さすが、ぶんじ寮!です。

ぶんじ寮の屋上にて

 寮では月2回幹事持ち回りでの定例会(ミーティング)のほか、地元の方が届けてくださった野菜で一緒にご飯を作って食堂で食べたり、中庭でひっそりと焚火が始まったり、いつの間にか庭に畑ができたり。20名の住民同士だけでなく、それをサポートする地元の有志、大人・子どもを問わず地元の方々ともさまざまな場や機会、知恵をシェアしたり持ち寄ったりしながら、お金だけでは手に入らない価値を生み出そうとチャレンジされているのだなと思いました。

 「ルールがないということだが、何か問題が起きたときに目を逸らさず、皆で話し合えるという暗黙のルールのようなものが出来ているから、皆が自由に暮らしながら維持できているのだなと思った。子どもたちだけでなく、大人もさまざまな価値観の人たちと関わり合い、話し合うことで視野を広げていくことができると思った」と、レポートに書いた学生もありました。多様な人々がともに暮らすのは簡単なく、きっとこのご時世ならではのご苦労も数々あろうかと思いますが、それ以上の大切さや醍醐味を学生達も感じ取ったのではないかと思います。最後に素晴らしい眺めの屋上へご案内頂き、お天気も気分も最高!真夏の暑さと解放感を満喫しました。

史跡公園にて、横澤さんらと4年生

 見学後は武蔵国分寺の史跡公園へ移動して、“ちょうど良い居場所”のシンボルの大きな木の下で、活動を始められた経緯や居場所づくりにかける横澤さんの思いを伺いました。プレステが移転で目の前から無くなってしまうと知ったとき、「大切なものを失ってしまうということがあるんだなと思った」と、時おり声を詰まらせながら語る横澤さん。コロナ禍で閉場を余儀なくされたプレステを最終日だけ、何とかプレステを開けて頂いて利用者も一丸となって皆でプレステを解体したこと、その一部をまるで“遺品”のように持ち帰る子どもたちもあったとのこと。語られる喪失感は、深い愛情の証です。学生達も、遊び場が子どもにとってのみならず、親や地域の人々にとってもかけがえのない学びと交流の場であることに気づき、目から鱗だったようです。

 このままでは終われない、自分達でできることを実現しようと、毎週月曜に旧プレステに続く武蔵国分寺の史跡公園に集まって、言わば移動式の遊び場、居場所づくりをボランティアで始めた横澤さん。奥富さんをはじめ、プレイリーダーの方々やプレステを利用していた親御さんたちとともに、試行錯誤しながらの活動でした。公園にゴザや本、遊具などを拡げて、かつては大木にブランコをつるし、仲間だけでなく、道行く子ども達や大人が気軽に出入りして羽を休められる場を目指し、今も取り組みを続けています。コロナ禍で活動を続けること自体が難しく感じられることもあるなか、地域や暮らす人々を見守り続け、学生達にも惜しみなく貴重な時間を与えてくださることに、深く頭が下がる思いでした。

野外にて交流を深める2・3年生

 もうひとつ驚いたのは、当日この課外活動の話を聞いた“ちょうど良い居場所”のメンバーの方々が複数駆けつけ、学生達と関わってくださったことです。「家に住むのではなく、町に住むというのは凄いと感じた」との学生の言もありましたが、国分寺市民のパワーを感じたことかと思います。遠出はできなくとも、国分寺はこんなにも緑も人も豊かで良いところなのだと、認識を新たにした学生も多かったようです。この地で見守られ、育った人々が、これからこの地で育つ人々の力となっていく。そんな「順のくぶし」の伝統と底力が国分寺にはある、と実感した課外活動でした。


関連リンク
東京サバイバル
認定NPO法人「冒険遊び場の会」(国分寺市プレイステーションの運営団体)
ぶんじ寮の日常


2022年2月25日金曜日

言語の内なる多様性

 こんにちは!Здравствуйте(ズドラーストヴィチェ)สวัสดี(サワッディー) Bonjour! (ボンジュール) 你好!(ネイホウ)안녕하세요?(アンニョンハセヨ)

(クイズ:これらは何語でしょう?答えはこの記事の最後にあります。)

 「言語学」を担当する小田登志子です。2021年度に「多言語化する地域社会の理解に資する言語学」と題したプロジェクトに対して大学から助成をいただき、さまざまな言語を話す地域の人々をゲストとして授業にお招きしました。前期「言語学a」に引き続き、後期「言語学b」の様子をご紹介します。また、この取り組みを通して私が気づいた「言語の内なる多様性」について皆さんとシェアしたいと思います。

 後期のゲスト5名は、新宿区にある千駄ヶ谷日本語学校の在学生および卒業生の皆さんです。

     
 イェヴゲニーさんはモスクワ出身です。日本の冬は「全然寒くない」そうです。ロシア語はキリル文字で表記します。キリル文字には英語のアルファベット(ラテン文字)と似ていても発音が違う文字があります。コンビニのコピー機にРусский(ルースキー)と書いてあるのを見たことがありませんか?最初の文字Pは英語で言うとRに相当します。

 マーラーグンさんはバンコク出身です。お寿司が大好きで、お寿司屋さんでアルバイトをしながら日本語学校に通っています。最近は国内で本格的なタイ料理が食べられるようになったので、タイ語をちょっと覚えておくと便利です。「ガイ」は「鶏肉」の意味なので、「カオマンガイ(鶏肉炊き込みご飯)」「トムヤムガイ(鶏肉スープ)」は鶏肉を使った料理だということがわかります。

 ポールさんはパリ出身です。2020年に来日したばかりですが、とても日本語が流暢です。ポールさんに言わせると、日本語は漢字が難しいものの、文法はそれほどでもないそうです。私たちの身の回りにはフランス語がたくさんあります。コーヒーチェーン店の「シャノワール」は「黒猫」という意味ですが、chat(シャ猫) noir(ノワール黒)のように、形容詞が名詞の後ろに来ます。

 江歷彤(コウレキトウ)さんは香港出身です。母語は広東語です。香港では広東語を繁体字で表記します。ちなみに「東京経済大学」を繁体字で書くと「東京經濟大學」になるそうです。江さんは学校で英語と北京語も習ったため、香港にいる時からすでに3つの言語を使用して生活していました。日本語は江さんにとって4つ目の言語です。「飮茶(ヤムチャ)」のように日本ですっかり定着した広東語もあります。

 キム・ヨンジンさんはソウル出身です。国際貿易に関心があり、将来はアメリカに留学したいそうです。朝鮮・韓国語で用いられるハングルは駅の看板でよく見かけます。ハングルの音をアルファベットで表すと「ㅁ(m)」「ㅣ(i)」「ㅌ(t)」「ㅏ(a)」「ㅋ(k)」なので「미타카」は「mitaka三鷹」です。電車に乗る時間が少し楽しくなるかもしれません。

 その他「言語学」では外国語だけでなく、琉球諸語、アイヌ語、日本手話についても紹介するようにしています。このように多様な言語を授業で紹介するうちに、学生から次のような質問が寄せられるようになりました。

「私には読字障害があります。どうやったら外国語が覚えやすくなりますか?コンピュータを使った読み上げぐらいしか思いつかないのですが。」
「私には吃音があります。小さいころから苦労してきました。でも外国語で話す時は吃音が出ません。どうしてでしょうか?」

 読字障害や吃音を持つ人が急に増えることは考えにくいでしょう。つまり、こういった学生さんは今までも履修者の中にいたけれども、声を上げにくかったのだと思います。多様な人々が自分らしく学べる環境を整えているかどうか、常に自分に問う必要があると感じました。

 こうして考えると、言語の一つとして捉えられている「日本語」の中にも実は「方言」「若者ことば」「読字障害」「吃音」「点字」「失語症」など幾重にも多様性が存在することに気づきます。もしかしたら「日本語」とは私たちが考えるよりもずっとあいまいなものなのかもしれません。

 言語の多様性をいかに尊重してゆくかはこれからの日本社会の大きな課題の一つでしょう。「言語学」を通して皆さんとともに考え続けていきたいと思います。

(クイズの答え:日本語、ロシア語、タイ語、フランス語、広東語、朝鮮・韓国語)

・ゲストの招聘に際して、千駄ヶ谷日本語学校のご協力を得ました。この場を借りてお礼申し上げます。

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2022年2月3日木曜日

2021年度「総合教育研究発表会」レポート

 2月2日(水曜日)、2021年度の「総合教育研究」の発表会が行われました。「総合教育研究」は、全学共通教育センターが開講する卒業研究・制作に相当するもので、2年次以降のゼミである「総合教育演習」で学んだ成果を発展させて、論文や制作にまとめあげるものです。2014年度より、全学共通教育センターの公式行事として発表会を開催しています。

 今年度は、コロナ禍のため、昨年度に引き続き、Zoomを使用したオンライン開催となりました。発表したのは、相澤先生麻生先生小田先生・横畑先生、それぞれご指導の計4名でした。1人あたりの発表時間は、質疑応答を含めて30分で、発表のタイトルは以下の通りでした。

発表(1):高校生、大学生への読書推進活動考察〔相澤ゼミ〕
発表(2):〈尊厳死〉の法制化へと向かうことの危険性――「自己決定」と「尊厳」に関する批判的検討にそくして〔麻生ゼミ〕
発表(3):日本の教育現場における吃音者を対象とした合理的配慮に対する理解を促進するには〔小田ゼミ〕
発表(4):NIEの未来―新聞教育で生徒のメディアリテラシーは高まるか-〔横畑ゼミ〕

 総合教育演習・研究の多様性を反映して、様々な分野の研究の発表がなされました。しかし、どの発表にも「日本の将来」という論点が共通して含まれていたと思います。

 発表された学生さんはお疲れ様でした。またご聴講いただいた学生さん、先生・職員のみなさんには厚く御礼申し上げます。「自然の構造」他担当の榎基宏が記しました。


2021年12月14日火曜日

2021年度「総合教育演習ゼミ報告会」レポート

  12月11日(土)に、全学共通教育センターに所属する教員が担当する「総合教育演習」のゼミ報告会が開催されました。今年度は、8ゼミが参加し、報告数は18件にのぼりました。


 総合教育演習のゼミのテーマは、人文学・社会科学・自然科学などなど非常に幅広く、そのため、報告会の発表は、内容・スタイル共に各ゼミの個性を反映した、多彩なものとなりました。昨年度は全面的にオンラインでの発表でしたが、今年度は報告会は教室での対面発表とZoomを使用してオンライン発表を併用して実施されました。

関センター長による開会のあいさつ

 ゼミ報告会で、自らが学んだことの成果を発表すること、そして他のゼミの発表を見て、質疑応答に参加することは、自分たちのゼミ活動を振り返ることにつながります。今回は対面開催とオンライン開催を併用しましたが、この経験を今後に活かしていってほしいと考えます。「自然の構造」他担当の榎基宏が記しました。

*参考記事


2021年10月14日木曜日

英語アドバンストプログラム×国際交流講演会

 「英語アドバンストプログラム」を担当する小田登志子です。今日は「英語アドバンストプログラム」の授業を利用して行われた「国際交流講演会」についてご紹介します。

 「英語アドバンストプログラム」は選考によって選ばれた2年生以上の学生が履修するプログラムです。英語の授業が週に2回あり、1回はベルリッツ講師によるリスニング・スピーキングの授業、もう1回は本学講師によるリーディング・ライティングの授業を履修します。とてもまじめで熱心な学生が多いのが特徴です。

 今回はプログラム生の「腕試し」のために、 「英語アドバンストプログラム」 の授業が開講されている月曜日3時限の時間を利用して「国際交流講演会」を企画し、プログラム生が60名ほど参加しました。講師はパキスタン出身で小平市在住のラジ・アフマドさんです。講演は「Girls Education in Gilgit and Role of OLSS in Minawar(ギルギッドにおける女子教育とミナワーにおけるOLSSの役割)」と題して英語で行われましたが、一般参加者のために日本語の要約が加えられました。参加者は合計で約130名でした。

OLSS(Outliers Secondary School)Minawar, Gilgitの様子  写真提供:OLSS

 この講演の中で、講師のラジ・アフマドさんは、故郷のパキスタン北部ギルギット地方で行っている女の子のための学校支援について話してくれました。パキスタン・ギルギッド地方は美しい山々に囲まれ、世界中から登山客が訪れます。一方、女の子の教育の機会は限られています。ラジさんの故郷であるギルギッド・ミナワー村は伝統的な農村で、女の子は大きくなったら家の手伝いをしたり、結婚したりすることが期待されています。また、家庭に子どもを学校に通わせる余裕がない場合もよくあります。ラジさんはアメリカやマレーシアの支援者から寄付を募って2010年に女の子の教育を目的とした学校をミナワー村に設立し、10年以上にわたってボランティアとして学校の運営に携わってきました。小さな教室から始まった学校は今ではOLSS(Outliers Secondary School)に発展しました。secondary schoolはおおよそ日本の高校に相当します。

左:校舎の増築を手伝う村人 写真提供:OLSS
右:先生になってミナワー村に帰ってきたディルシャドさん 写真提供:OLSS

 最初のうちは、女の子のための学校を作ることに反対の村人もいたそうです。しかし、ラジさんたちボランティアは根気強く村人と話し合いました。そして、学校に親を招いて生徒の表彰式をしたり、祭日には生徒たちに家族と食べるための食糧を持たせたりしました。こうした長年の努力が実り、今では学校の増築を村人が総出で手伝ってくれるようになりました。また、OLSSを卒業してカレッジに進学し、ミナワー村に先生として帰ってきた女の子も現れました。今では、OLSSを卒業した女の子たちは皆カレッジに進学したいという夢を持つようになりました。かつて女の子には小学校5年生までしか就学の機会がなかったミナワー村は変わろうとしています。

 「教育こそが貧困を脱する手段なのです。そして英語はとても重要です。英語ができて初めて大学に進学することができ、良い仕事に就くことができるからです」とラジさんは言います。参考までに、パキスタンの大学では講義のほとんどは英語で行われます。OLSSの生徒たちは授業を英語とウルドゥー語で受けています。そして家庭では地元の言語であるシナ―語を話します。パキスタンではこのように公用語の英語、国語のウルドゥー語、そして地元の言語の3つを話す人がたくさんいます。

 この講演の質疑応答の際、プログラム生が果敢に英語で質問をしました。

プログラム生:マレーシアの人からの支援が多いのはどうしてですか?マレーシアとパキスタンのつながりは何ですか?

ラジさん:マレーシアの人はパキスタンのことをあまりよく知らないことが多いのですが、ムスリム同士だという共通点があります。

プログラム生:ラジさんがこのように熱心に活動する原動力は何ですか?

ラジさん:私自身の家庭にあります。私には女のきょうだいがいます。小さいころは一緒に学校に通いました。大きくなってからは、私には進学する機会があったのに、彼女にはありませんでした。彼女のほうがずっと優秀だったにもかかわらずです。女の子だからという理由で進学できないのはおかしいと思いました。

教室でラジさんと記念撮影  写真提供:国際交流課

 ラジさんが国分寺市国際協会の会員であることから、今回の講演には国際協会会員の方々が多数参加しました。感想を一部ご紹介します。

・国分寺市国際協会会員の方:日本でもまだ男女の格差は解消されていないが、パキスタンでもかなり深刻な格差があることに驚きました。その格差を教育の面から少しずつ解消しようと、学校の設立及び生徒の進学の手助けを行っていることに感動しました。講演会を聞いていて、自然と胸が熱くなるような感覚があり、私も少し視野を広げ、自分が知らないことについても少しずつ知っていきたいと感じました。

・国分寺市国際協会会員の方:パキスタンでは男性と女性で教育に差があったという状況から女子のための学校を作り、彼女たちの将来の道を広げるために尽力しているラジさんの活動が素晴らしいと感じました。特に午前中は学校で勉強をし、午後は裁縫の学校に通い、技術を身につけられる機会があるというのは彼女たちの可能性を伸ばす点でいいと感じました。

 ミナワー村のOLSSのケースはプログラム生にいろいろな問題について考えるきっかけを与えてくれたと思います。パキスタンと日本に共通する男女の格差はどうして根強く残っているのか?学校に行きたくても行けない子どもは日本にもいるのか?日本の大学生ももっと英語で授業を受けるべきなのか?

 これらは複雑な問いであり、簡単に答えが出るものではありません。「英語アドバンストプログラム」の教員も学生と共に考えていきたいと思います。そして、自分たちの在り方について考えるチャンスをくれる多様な人々との交流を今後も続けていきたいと考えています。

<関連サイト>

英語アドバンストプログラム

Outliers Secondary School Minawar Gilgit フェイスブック 

国分寺市国際協会



2021年6月26日土曜日

TKUサイエンスカフェ「火山の監視とテクノロジー」

 地球の科学担当の新正です.6月25日に久しぶりにTKUサイエンスカフェを実施しました.コロナ禍の中,カフェといいつつお茶もお菓子もないオンライン開催でしたが学生20名をはじめ,多数の方にご参加いただきました.

今回は神奈川県温泉地学研究所の萬年一剛さんに「火山の監視とテクノロジー」というタイトルでお話しいただきました.基本的な背景知識から説き起こしてホームグラウンドの箱根火山,特に2015年噴火に関するお話を中心にご紹介いただきました.かつては火山の地下で起こる地震観測が主であったのが,加えてGNSS(GPS)や人工衛星で捉えられる山体の膨らみなどで活動の前兆が見えるようになってきたこと,地下の探査の進歩で箱根火山の下のマグマだまりや熱水,変質帯が見えてきたことなど,豊富な話題を紹介していただきました.防災面での実地のご経験に基づくお話や,ブラタモリご出演の際のタモリさんのエピソードなどを巧みに取り込んだ興味深い講義をいただきました.

講義終了後に学生から鋭い質問がなされ,終了予定時間を超えてオンラインでの対話が続き,充実したカフェとなりました.

なお,講義部分については見逃し配信が行われます.詳細は追って学習センターからTKUポータルで案内されます(学内限りです).

私が担当している総合教育演習では萬年さんのご著書「最新科学が映し出す火山 その成り立ちから火山災害の防災、富士山大噴火」を遠隔授業期間中に輪講していました.

こちらは東経大図書館にも所蔵されているので,火山や火山の防災に関心のある方は,ぜひご一読ください.

これは火山のイメージ画像です(アメリカ西海岸のシャスタ山)

ご多忙の中,楽しい講義を行ってくださった萬年さんと,今回もサイエンスカフェとしての開催にお力添えいただいた,学習センターの皆さんに重ねて御礼申し上げます.