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2019年12月3日火曜日

最近の図書館いろいろ

 倫理学とフランス語担当の相澤伸依です。この秋冬も図書館で選書展示を企画しました。

  一つ目は「食の本」展示。五人の同僚と一緒に食をテーマにおすすめの本を選び、展示しています。 選書展示を通じて、自分一人では出会えなかった本に出会うことが嬉しく、また同僚が紹介した本を読んで同僚の人となりを知るのが楽しい。それがモチベーションとなって毎年展示を企画しています。いわば私の楽しみに協力してくれる同僚には感謝しかありません。

図書館ご担当者の手の凝ったPOP
本棚の様子
 









 もう一つの展示は、11/26に実施したブックトーク「急に具合が悪くなる」との連動選書です。同イベントのゲスト磯野真穂さん(人類学者)と私の二人で、おすすめの本を選びました。 磯野さんは、宮野真生子さん(哲学者)との共著『急に具合が悪くなる』(晶文社)を今年9月に出版されました。この本は、癌を患い死を前にした宮野さんと磯野さんによる往復書簡をまとめたもの。悲しい闘病記ではなく、病と死を背景に展開する奇妙な思想書です。宮野さんは闘病の末に7月末に逝去され、この本は死後出版となりました。私にとって、宮野さんは優れた研究仲間であり大事な友人でした。彼女の最後の思索をぜひとも多くの学生に伝えたいと思い、このイベントと選書展示を企画した次第です。 展示では、同書の提起する問題について考察を深める材料になる本を並べています。

ブックトーク当日の様子
宮野さん、磯野さんのお仕事も紹介しています

 「食の本」展示と「急に具合が悪くなる」展示、いずれも、図書館一階ブックウォールDで展開中です。夜が深まるこの季節、本に出会う機会にしていただければ幸いです。

2019年6月16日日曜日

ブックトーク「恋を描く」

 フランス語と倫理学担当の相澤伸依です。今回は私が企画した図書館イベントについて報告します。

 6/13(木)の5限の時間帯に図書館ブラウジングスペースで、漫画家の岡藤真依さんをゲストにお迎えして、「恋を描く」というイベントを開催しました。岡藤さんは、女の子の恋と性を繊細な筆致で描く作品を発表している新進気鋭の漫画家です。今回は、4月に発表された新作『少女のスカートはよくゆれる』(太田出版)のお話を出発点に、岡藤さんが作品に込めているメッセージや漫画家になるまでの経緯、創作活動の難しさや喜びなど幅広い話題を語っていただきました。

 
岡藤さんの作品『どうにかなりそう』と『少女のスカートはよくゆれる』

 私が聞き手となる形でブックトークを行ったのですが、ぜひ学生目線で質問したかったことがありました。それは「やりたいことを仕事にするにはどうすればいいのか?」です。「漫画家」というやりたかったことを仕事にできている岡藤さんはどうやってそこにたどり着いたのだろう? 岡藤さんは、私の質問に対してご自身のこれまでのキャリア(岡藤さん的「まんが道」?)を率直に語り答えてくださいました。 

 岡藤さんご自身、最初から漫画家になろうと思っていたわけではないとのこと。働きながら創作するという二足のわらじを履く期間も長くご苦労や紆余曲折が多々あったわけです。しかし漫画を創作したいと思ってから、そのやりたいことをするための努力だけは全力で続けたと強調されました。「才能があるかないかではない。やりたいと思って努力を続けることで、成功するかどうかわからないけれど、やりたいことに近づくことができる」とのこと。

 岡藤さんは、その努力の助けになった要素としてご自身の「好奇心」と「しつこさ」を挙げられました。表現したいことを世界に見つけ出す好奇心とそれを漫画という形で描くためのしつこさ。この二つの要素が努力を続ける秘訣になったということでした。
大学生活は、社会の中でどんなことをして生きていくかを考え、選択する時期にあたります。その時期を生きる参加者にとって、岡藤さんの言葉は示唆に富むものであるように思われました。

多くの方が聴きに来てくださり感激!前で話している我々二人も楽しかった!

 他にも作品の話や創作の背景にある読書体験など語っていただき、学生との質疑応答も盛り上がって予定していた一時間半はあっという間に経過。イベント終了後も参加者が岡藤さんに質問する姿が見られ、企画した者として大変喜ばしく感じた次第です。
イベント終了後も話は尽きず。参加者のみなさん、ありがとうございました。

 ブックトークは終了しましたが、岡藤さんの漫画作品と、岡藤さんと私が「恋」をテーマに選んだオススメ本を図書館一階ブックウォールEに展示しています。ぜひ本(特に岡藤さんの作品!)を手にとってみてください。

2019年1月16日水曜日

「先輩に聞く、語学学習のススメ」

 フランス語と倫理学担当の相澤伸依です。東京経済大学では、様々な選択語学科目を準備しています。英語に加えてさらにもう一つ語学を勉強するのは難しそう?今回は、英語とフランス語の学習を両立させて今年の秋にフランス語検定3級に合格したコミュニケーション学部一年のIさんの体験をご紹介します。フランス語の学習についてインタビュー形式でお話を伺いました(Iさんは、12月に初めてフランスパリを旅行しました。写真はIさんが旅行中に撮ったものです。)。

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Q:なぜフランス語に興味を持ったんですか?
 高校の時に、夏休みにフランス語の短期研修を受ける機会がありました。そこで、フランス人の先生に教えてもらって、フランスという国自体にあこがれるようになって、勉強したいと思うようになりました。

Q:東経大で授業に出ていますか?
 フランス語は、フランス語初級と「フランスの言葉と文化を知る」という総合教育ワークショップを履修しました。授業では、クラスメートとの会話練習を楽しみました。授業で映画を見て、視覚的にフランスに触れられたのもよかったです。

Q:授業だけでなく、自習も頑張っているようですね。
 ネットの語学学習アプリで友達を作って、その友達の助けを借りながら毎日勉強しています。友達とは日常生活をチャットしたり。フランス語で日記を書いて、それを添削してもらっています。ボイスメッセージを使って発音の訓練もしてもらっています。勉強といっても、とにかく楽しいので、まったく苦ではないです!


Q:語学をがんばるのはモチベーションは何でしょうか?
 英語でもフランス語でも、友達と話したいというのが一番のモチベーションです!もともと英語が苦手だったのですが、高校時代に海外語学研修に行く機会があり、そこで話す楽しさに目覚めました。それまで英語が嫌いだったのは使う機会がなかったからだと気づいたんです。話したい人と出会うと、話したいと思う気持ちが湧いてきました。

Q:どうして、英語だけでなく、さらにもう一つ外国語を学ぼうと思ったんですか?正直大変そうですが...?
 英語が話せれば世界の人と話せる、英語が世界の共通言語だと思っていました。しかし、各地に友達ができてみると、実は世界には英語を話さない人もたくさんいるということに気づきました。英語が万能ではないんだなと。英語とは違う言葉を学ぶことによって、友達になれる人や得られる知識の幅がぐっと広がると思います。そして、それは自分の視野や考え方を広げることになると思います。言葉の学習を通じて、異文化や言葉自体に興味が広がるし、その言葉を通じて友達ができればさらに彼らのことを知りたいと思える。どんどん世界が広がると思います。

Q:言葉を勉強したその先に、どんな将来像を描いていますか?
 まずは英語とフランス語の勉強を通じて、もっと友達との仲を深めていきたいと思います。そしてやがては、逆に私がしてもらったように、私自身が日本語を勉強する人のサポートをできればとも考えています。英仏以外の言語も学んで、いろんなところに出かけて、友達を作りたいです!

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 Iさんのお話を聞いて、語学を学ぶ楽しさの本質に触れた気がしました。先に書いた通り、東経大では多様な選択語学科目を準備しています。来年度の履修をぜひご検討ください。


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2018年9月13日木曜日

【学問のミカタ】教員の「夏休み」

 フランス語と倫理学担当の相澤伸依です。大学の先生は夏休みをどう過ごしているのでしょう?決して遊んでいるわけではなく、基本的には研究を進め、時には世界各地で行われる学会で研究発表をします。今回は、私がこの夏に参加した学会の様子をご紹介したいと思います。

 8/9〜12にカナダのバンクーバーで国際女性史学会が開催されました。私はここで共同研究者たちと1970年代の日本の女性運動に関するパネルを企画し、発表しました。

  
私の専門は現代フランス思想ですが、最近は日本とフランスにおける女性運動の比較研究も行っています。特に、日本のバースコントロール(産む子どもの数を調整すること、具体的には避妊や人工妊娠中絶を指す)をめぐる実践は独特です。私が注目しているのは、日本の女性たちが経口避妊薬(ピル)の使用を肯定的に受け止めなかったという事実です。そこで、発表ではこのような態度がどのような思想に基づくのかを分析しました。

 私たちのパネルはフランス語で行ったためか、聴講者が少なかったのは残念でしたが、聴いてくださった方々からは有意義な質問をいただけました。学会の一番の山場は発表それ自体以上に質疑応答にあります。やりとりを通して、発表する側も聴く側もテーマへの考察を深め、次の研究へと繋げるのです。
海辺ののんびり感と都会が
隣り合わせの街並み。

 さて、無事に学会発表が終わった後は、しばし街の散策を楽しみました。私の一番の専門は現代フランス思想なので、ヨーロッパにはよく出かけるものの、北米はほとんど馴染みがありませんでした。世界で最も住みやすい街の一つと言われるバンクーバー。東京はもちろん、ヨーロッパの都市との違いを観察しながら歩きました。世界の都市を発見できるのも国際学会に参加する醍醐味です。

学会場の大学もダウンタウン
にありました。

 夏休み中、教員は遊んでいるわけではない!ということがお分りいただけたでしょうか?夏休み明けの授業では、研究の成果を少しでも学生のみなさんに伝えられればと思います。







9月の【学問のミカタ】
・経済学部「η>δ:習慣は目先にまさる
・経営学部「甘酒ブームの加速を阻むもの・・・
・現代法学部「『なので』のなやみ

2017年12月20日水曜日

英語プレゼンテーションコンテスト2017

フランス語と倫理学担当の相澤伸依です。12/16(土)に、進一層ホールで英語プレゼンテーションコンテストが行われ、私も審査員として参加しました。総勢11組、のべ20人が参加したコンテストの様子を紹介します。

 このプレゼンテーションコンテストは、昨年まで行われていた英語スピーチコンテストを一新したもので、今年が初めての試みになります。個人でもグループでも参加可能。10分という制限時間内で、根拠を示しながらいかに説得力をもってメッセージを伝えられるかを競い合います。

発表内容は参加者に委ねられています。今回は、海外での体験から学んだことをつたえるもの、自分の試行錯誤の経験をふまえて英語学習のコツを伝えるもの、あるいは社会問題提起など、多岐にわたりました。
多くの聴衆が集まりました。

英語のプレゼンテーションのコンテストですので、審査は内容だけでなく、 英語の正確さや聴き取りやすさ、ビジュアル、身体の使い方などを、ピーター・ロス先生と私が総合して判断しました。どの参加者も、英語を訓練しているだけでなく、スライドでわかりやすくつたえる工夫をしていました。また、グループならではの凝った演出を試みた参加者もおり、あっというまの2時間でした。

表彰の様子。
全体を通して私が感じたのは、伝えたいメッセージを持つことはとても大事だという点です。「あなたは他人に何か伝えたいことがありますか?それは何ですか?」といきなり問われても、きっと多くの人がとまどうでしょう。今回の参加者たちは、それぞれが、聴衆に伝えたい、わかってほしいというメッセージを明確に持っていました。だからこそ、どのプレゼンテーションも、テクニックの競い合いにとどまらず、聴き手に訴えかけるものになっていたと思います。

こんなサンタの姿も...
コンテスト後は、参加者の表彰も兼ねて、国際交流チューター主催のクリスマスパーティが行われました。互いのがんばりをねぎらい合い、友好を深める機会となりました。

気の早い話ですが、英語プレゼンテーションコンテストは来年度も開催予定です。ぜひ日頃の英語学習の成果を試す機会として目標にしてほしいと思います。

2017年11月17日金曜日

コトパティオでいろんな言葉を話そう!

フランス語と倫理学担当の相澤伸依です。今日は、私が運営委員として関わっているグローバルラウンジ「コトパティオ」の活動を紹介します。

コトパティオには英語ネイティブのスタッフ2名が常駐し、フリートークを中心にプレゼンテーションの練習、ゲームなどのアクティビティを行うことができます。しかし!コトパティオは英語だけを学ぶ場ではありません。

毎週月曜と水曜のお昼休みには韓国語ネイティブの留学生スタッフが、水曜と木曜のお昼休みには中国語ネイティブの留学生スタッフがコトパティオにいて、それぞれの言葉でフリートークをすることができます。(ハングルアワー、中国語アワーと呼んでいます。)また、ラウンジ内には、上記以外の言語を学ぶための教材や各国文化に関する本、様々な国への留学情報が集められており、いつでも利用することができます。

ジェフはフランス語も話せます!
このように世界のいろんな言葉、文化に関心を持ち、学ぶ姿勢を持ってほしいという方針のもと、グローバルラウンジ「コトパティオ」は運営されています。

上記に加えた新たな試みとして、今日のお昼休みには「フレンチ・テーブル」を実施しました。これは、フランス語教員である私が、フランス語を話したい人や日本語でフランスについて話したい人とテーブルを囲むイベントです。今日は三人の学生とスタッフのジェフと一緒にテーブルを囲み、簡単なフランス語会話を練習したりフランスの映画についておしゃべりをしました。一生懸命話す学生と接して、外国語で話すのって単純に楽しい!外国のことを知るのって面白い!と初心を思い出した次第です。

フレンチ・テーブル は来月も開催する予定です。詳細はコトパティオのサイトやTKUポータルでお知らせします。少しでも興味のある方はみんな Bienvenue (歓迎)です!

2017年11月6日月曜日

図書館展示「中公新書が好きだ!」

倫理学とフランス語担当の相澤伸依です。

全部で19冊展示しています。
今週から、図書館一階ブックウォールDで、選書展示「中公新書が好きだ!」が始まりました。専門や学部の枠を超えて教員五名で、学生にお薦めしたい中公新書を集めて、推薦文とともに展示しています(すてべ二週間貸し出し可能)。


私は、電車や喫茶店などでちょっと時間ができた時に読めるように、新書を持ち歩くようにしています。いろんな出版社が新書を出しているわけですが、私の一番のお気に入りは中央公論新社の新書です。堅いものからポップなものまで、手軽に読めて、かつ学問の成果をしっかり感じさせてくれる。この中公新書の手堅い魅力を伝える展示をいつかやりたい!と思い続けていました。数年越しの企画を同僚の協力で実現できて嬉しく思うとともに、多くの学生さんに見てもらいたいと願う次第です。
一階カウンター前ではミステリー特集。


図書館では、他にもいろんな場所で特集展示が行われています。秋の夜長のおともを探しに、ぜひ図書館へいらしてください。



2017年10月5日木曜日

コトパティオで秋祭り

フランス語と倫理学担当の相澤伸依です。今回は、私も運営に関わっているグローバル・ラウンジ「コトパティオ」の活動を紹介します。

昨日はちょうど中秋の名月でした。アジア各地に、満月の時期に合わせて秋の収穫を祝うお祭り文化が存在しています。コトパティオの活動目的の一つは、言葉や体験を通じて異文化を知ることです。 そこで、今日はラウンジ内で、アジア各地のお祭りや秋の習慣を知る "Mid-Autumn Festival" を開催しました。

ラウンジには「月餅」が用意されました。
学内に貼られたイベントポスター。










まずはラウンジのスタッフであるジェイソンが、母国アメリカの秋の収穫祭の様子を説明してくれました。続いて、日本人の学生スタッフKさんが、日本のお月見についてプレゼンしました。月見だんごを食べることや月のうさぎの話を紹介。続いて、ネパールのお祭りの様子、ヴェトナムのお祭りの様子を留学生が報告してくれました。同じ秋の収穫祭であっても、食べるお菓子が少しづつ違ったり、国によってはお祝いの時のコスチュームがあったりと、私も初めて知ることばかりでした。

学生スタッフKさんの発表。
ヴェトナムからの留学生Mさんの発表。

普段は、英語、中国語、韓国語のネイティブスタッフとのフリートークができる場所として多くの学生が集まるコトパティオ。時にはこうしたイベントを通じて、外国の文化に触れる機会を提供していきたいとスタッフ一同考えています。

ラウンジの日々の様子やイベントの情報は、こちら(コトパティオのツイッター)をチェックしてみてください!

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 コトパティオでフランスDay

2017年7月14日金曜日

コトパティオでフランスDay

フランス語と倫理学担当の相澤伸依です。本年度は、グローバル・ラウンジ「コトパティオ」の運営にも携わっています。その活動の一環をご紹介します。

コトパティオとは、様々な外国語で交流したり、異文化を学ぶための参加体験型学習スペースです。普段は、英語をはじめとした各言語のネイティブスタッフとのフリートークができる場所として多くの学生が集まります。コトパティオの活動目的の一つは、言葉や体験を通じて異文化を知ること。今日7月14日はフランス革命記念日ということで、フランスの文化を知るという趣旨で、フランスDayを開催しました。

フランスの写真を見ながらレッスン。
まずは私の方から、フランス語に親しもうということで「旅のフランス語ミニ講座」をお昼休みに実施しました。フランス革命記念日の由来を説明した後で、挨拶や自己紹介などの簡単だけれども旅先で必要になる表現をレクチャー。多くの学生にとってフランス語に触れる初めての機会だったと思うのですが、大きな声で参加してくれました。


言葉に加えて、食で文化を知ろうということで、スタッフや学生がクレープ作りにチャレンジしました。フランス名物の飲み物オランジーナも用意。フランスの音楽が流れるラウンジ内で、おやつを楽しみました。



ラウンジ内には複数のテーブルが置かれており、各テーブルでおしゃべりをしたり、ゲームを楽しむことができます。現在のところ、学生たちが主に話すのは英語ですが、近い将来フランス語のテーブルも作れるといいなあと思いました。

コトパティオは、学内にいながら、気軽に外国語で話したり、友達が作れる場です。言葉に自信がない方も(私も英語は苦手です...)、気軽にのぞいてみてください。優しいスタッフが笑顔で迎えてくれますよ!

2017年7月4日火曜日

選書展示「ヨーロッパを知る」

フランス語と倫理学担当の相澤伸依です。

3月末でフランスでの国外研究を終え、4月から本学での業務に戻っています。渡仏前に力を入れたことの一つが図書館利用促進の活動でした。復帰後もぜひいろんな企画をしたいと、フランス滞在中から考えていました。今回は、その企画第一弾をご紹介します。

一階OPACの横の棚です。
今週から、図書館一階ブックウォールDで、選書展示「ヨーロッパを知る」が始まりました。ヨーロッパ地域に関わる事柄を専門とする教員六名で、今、ヨーロッパを知るために薦めたい本を集めて展示しています(すてべ二週間貸し出し可能)。


DVDも展示しています。
ヨーロッパと言えば、相次ぐテロのニュースを通して、ひどく物騒な場所だというイメージが定着しつつあるかもしれません。ブレグジット、難民問題、そしてテロとホットなニュースが続くこのごろ。こういった国際情勢を理解するきっかけになるような本や、歴史文化の魅力にふれるための本を並べました。様々な切り口の本を通じて、ヨーロッパの豊かな姿を発見してほしいというのが、選者一同の願いです。

図書館では、 本展示以外にも、同時並行で企画展示が行われています。勉強の合間に、ぶらっと図書館をめぐって、気になる本を探してみてください。


2016年10月9日日曜日

【学問のミカタ】フランスの秋あれこれ

国外研究員としてパリに滞在中の相澤伸依です(2017年度倫理学とフランス語担当)。今月の「学問のミカタ」のお題は「秋」。10月に入って、パリはすっかり秋めいてきました。ここでは、フランスならではの秋を紹介したいと思います。

夏の公園。平日でも
夕方からピクニックする人多数。
フランスで生活していて季節を感じるのは、何よりも日の長さの変化においてです。フランスでは夏の間は日が日本よりもずっと長い。夏至のころは22時過ぎまで明るく、夏を通して20時過ぎまで明るいのが普通なのです。フランスの人々は、夕方からカフェのテラスで一杯飲んだり、公園でピクニックをして、夏の日差しを満喫します。

逆に、日が短くなると、それは秋の訪れを意味します。20時頃に暗くなった空を見て、夏の終わりを実感するのです。ちょうど今がそんな時期に当たります。

パリには、歴史ある
オペラ・ガルニエと
近代的なオペラ・バスチーユ
があります。こちらはガルエ。
フランスでは、夏時間を採用しているので、三月の終わりから十月の終わりの期間(日付は毎年異なる)は日本との時差が7時間ですが、十月の終わりに冬時間に変更されると時差が8時間になります。冬時間になると、もう秋真っ盛り、冬も近い。夏との対比で、一層夜が長く感じられます。

秋の夜長という言葉がぴったりなこの時期、フランスの人々の楽しみの一つは劇場に通うこと。夏の間お休みしていたオペラやバレエ公演のシーズンが開幕するので、長い夜に劇を満喫して過ごすわけです。私もバレエが好きで、オペラ座にわくわくしながら出かけています。

フランス語を学ぶ学生のみなさんには、このようなフランスの暮らしぶりを知って、できれば旅行や留学などで体感してもらいたいなあと思っています。言葉は、机の上で学ぶだけでなく、使ってこそ価値あるもの。フランス語話者の文化を知ること、体験することはコミュニケーションを容易にしてくれます。

オペラ座内部のサロン。
開演前にミニコンサートをやっていることも。
ガルニエの舞台。
この日は、現代バレエを見ました。













私のフランス語の授業では、教科書で文法を学ぶだけでなく、文献や映画鑑賞を通して、フランスの文化、社会についての知識も深めます。語学は語学じゃない!がフランス語教員としての私のモットー。二年間のフランス生活で私が体験したこと、実感したことを、授業でみなさんに伝えることを楽しみにするこの頃です。

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・コミュニケーション学部ブログ「芸術の秋を楽しむ
・現代法学部ブログ「秋 -風景に人の思いや社会の関わりを感ずる季節-

2016年5月1日日曜日

異国で地震の報を聞いて

国外研究員としてフランスに滞在中の相澤伸依です(フランス語と倫理学担当)。

ご存知のとおり、熊本で大地震が起きました。私は熊本生まれの熊本育ち。遠い国で故郷の災害を眺めることになりました。今回はその中で考えたことを綴りたいと思います。

414日、日本は21時すぎ、フランスは14時過ぎ。家で作業をしていたところ、日本の友人たちから熊本で大きな地震が起きたというメールが届きました。慌てて実家に連絡したところ、無事との知らせがあり安堵しましたが、時間が経つにつれて被害の様子が明らかになっていき、不安になります。

仏時間夜になるとフランスの新聞(Le Monde紙のインターネット公開版を閲覧)でも写真つきで報道されるようになりました。印象的だったのは、原発のリスクが記事で大きく取り上げられていたこと。ここでは、地震はまず原発事故と結びつけて考えられるのですね。

416日に本震が起こると、フランスでの報道もますます大きくなり、被災地の写真も報じられるようになりました。ここに至って、フランスをはじめヨーロッパの友人たちから心配するメールが届き始めます。「日本で地震があったみたいだけど家族は大丈夫か?」「熊本はノブヨの故郷だよね?」等々。

フランスで暮らして実感するのは、ヨーロッパにとっては、中東やアフリカの方が地理的に近く、政治的・文化的にも重要な位置を占めており、アジアのことまで関心を持つ人は少ないということ。普通のフランス人は、日本のことなんて全然興味ありません。たぶん、私の友人たちも私と友達でなければ、日本の地震なんてあまり気にしなかったと思います。でも、私の故郷だから気にかけてくれたのです。こんなふうに友人達が気遣ってくれるという事実が私を励ましてくれました。

地震から二週間あまりが経った今日、フランスの新聞に地震を報じる記事はもうありません。しかし、友達は気にかけてくれるし、私も熊本の様子を話し続けます。世界に友達を作るというのは、自分の世界への関心を広げることなんだと感じます。同時に、世界に自分の国を伝える、情報発信することなんだとも思います。本当に小さな活動ですが、この積み重ねが違う国の人同士を結びつけるんだろう、国際交流ってこういうことなんだろうと改めて考えたのでした。

さて、東経大にも熊本出身の学生が在籍しています。彼らをはじめとする学生、教職員の有志が、学内に熊本地震被災者への義援金募金箱を学内各所(学生課、学生相談室、図書館、入試課、広報課、校友センター、総務課、教員室)に設置しました。募金箱は学生の手作りです。キャンパスに掲示されたくまモンのポスターとあわせて、チェックしてみてくださいね。

2015年12月9日水曜日

【学問のミカタ】フランスのクリスマス

国外研究員としてパリに滞在中の相澤伸依です。12月に入って盛り上がるパリのクリスマス(フランス語で「ノエル」)の風景をご紹介します。

友人宅のクリスマスツリー。
生木です。大きい!
フランス人にとってクリスマスは何より家族のお祝いです。クリスマス前から年明けまで二週間ほどはクリスマス休暇になります。その間、多くの人は実家に戻って、家族でクリスマスを過ごします。日本ではクリスマスは友達や恋人と過ごすもの、お正月は家族で過ごすものになっていますが、フランスでは逆。クリスマスを家族で過ごし、大晦日から新年にかけてを友達と楽しむのです。

街角にもクリスマスツリーと
イルミネーションが。


12月に入ると、お花屋さんの店頭には「サパン・ド・ノエル」(クリスマス・ツリー)が並びます。生の木を使うおうちが多いようです。また、街の広場や大通りには「マルシェ・ド・ノエル」(クリスマス市)が出ます。クリスマスグッズを買ったり、ホットワインを飲んだりできます。



子どものいる友人宅の壁。
24個の袋に、お菓子や
おもちゃが仕込まれています。
子どもたちは12月1日から
毎日一つずつご褒美をゲットして
クリスマスを待つそうです。
クリスマスプレゼントも欠かせませんね。フランス人にとって12月は、贈り物を準備するショッピングの季節です。フランスでは、通常日曜日はお店は営業できません。パン屋やレストランのような例外をのぞいて、デパートもショッピングセンターも日曜日はお休みなのです。しかし、12月だけは別。かき入れ時とばかりに多くのお店が日曜日も開いていて、みんな街に繰り出します。11月に起こったテロの影響で、お店に入る時には手荷物チェックが当たり前になりましたが、それ以外は、街はにぎわいを取り戻しています。

クリスマスと言っても、日仏でずいぶんと風景が違います。私のフランス語の授業では、言語の勉強だけでなく文化の違いもお話するようにしています。相手の文化について知っておけば、よりスムースに意思疎通できるからです。

さて、私のクリスマスは...?フランスはじめヨーロッパの友人はみんな家族のもとに帰ってしまうので、パリに居残りの留学生友達とパーティーをする予定です。みなさんも、Joyeux noël ! (よいクリスマスを!)

2015年10月12日月曜日

言葉が話せれば...

国外研究員としてフランスに滞在中の相澤伸依です。早いもので、フランスに来て半年が経ちました。生活にも慣れて少し旅行をする余裕もできたこのごろ。この週末は、ドイツのフランクフルトに行ってきました。

フランクフルトには
欧州中央銀行があります。
ヨーロッパには何度も来ていますが、実はドイツに行くのは初めてでした。というのも、ドイツ語が全くわからない、英語も苦手な私は、なんとなく不安で気が向かなかったのです。今回は、電車の安いチケットが手に入ったので、せっかくだから行ってみようと思い切ったのでした。

初ドイツはどうだったか?心配するには及ばず。街歩き、ミュージアム、オペラ、蚤の市、食など、三日間に盛り込めるだけ盛り込んで、足が棒になるほど歩き回って、満喫しました。オペラ座では隣席の親切なマダムとおしゃべりをし、蚤の市では値切り交渉をし、屋台ではソーセージとビールのおススメを注文し...。現地の人との接触があると、旅行が一層楽しくなります。

旧市街のかわいい建物。
古い建物と高層ビルが共存していました。
蚤の市、賑わっていました。
物を大事にする国民性の象徴?












下手な英語でもなんとかなる!と心強く思う一方で、英語がうまく話せたら、ドイツ語が少しでも話せたら、もっと楽しいだろうなとも思いました。私にとってフランスは外国ですが、フランス語が話せるので、生活も人との交流もとてもスームズにできます。言葉ができると、経験できること、楽しめることがぐっと増えるんですね。

こういう自分の経験もふまえて、若い学生の皆さんには、英語はもちろん、いろんな言葉に触れてほしいなあと思っています。海外に出かけた時、あるいは日本で外国の方と出会った時、少しでも言葉を知っておくことが経験を豊かにするからです。

以前も書きましたが、本学では洋の東西を問わず、様々な語学の授業を提供しています(ドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語、中国語、朝鮮・韓国語、日本手話、ビルマ語、ロシア語)。来年の履修計画にぜひ語学もご検討ください。

*今すぐ語学を勉強したい人!NHKラジオの語学講座は10月から新学期がスタートしました。ネットでも聴けますので、今からでも間に合う!

**本学でイタリア語初級、中級を教えている朝岡直芽先生が、NHKラジオ「まいにちイタリア語」の応用編を担当されています。応用編だから難しいけれど、イタリア語の音と、朝岡先生のトークを聴いてみては?

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2015年7月3日金曜日

フランスより2 ピクニックの季節

国外研究員としてパリに滞在中の相澤です。フランスに来て早3ヶ月が経過し、生活にも慣れてきた、いや満喫しているところです。春から夏にかけてのフランス生活を象徴するキーワードは「ピクニック」。その心は?をテーマに記事を書いてみます。

午後九時の風景。
ピクニックする人がたくさん。
日本で大人になってから「ピクニック」という言葉を使う機会はあまりないと思うのですが、フランスでは極めて一般的な言葉です。"piqueniquer"(ピクニケ:ピクニックする)という動詞があるほど。意味するところは、公園の芝生などの屋外で人とご飯を食べつつ、飲みつつ、おしゃべりすること。食事と飲み物は、参加メンバー持ち寄りが基本です。

フランス人はピクニックが大好きなようで、公園には、休日だけでなく平日も人々が集っています。では、なぜフランスで人はピクニックをするのか?以下、私なりの分析です。

なぜわざわざ外に出たいのか?
理由1. 屋外で活動するのに適した気候。日が長い!虫がいない!
まず、春から夏にかけてフランスは日がとても長くなります。夏至直後の今だと、朝6時頃から明るくなり、夜は22時頃にやっと暗くなり始めるので、一日がとても長く感じられます。人間、明るいと活動的になるようで、出かけたり、公園でおしゃべりしたくなる。
さらに、乾燥気候なので、気温が高くても過ごしやすく、蚊などのイヤな虫もあまりいません。(蚊対策グッズなども売っているが、必要があると感じない。)
つまりは、屋外に気楽に出られる、出たくなる気候なのです。

サンマルタン運河。
うちからは遠いですが、
先日友人と散歩しました。
両岸はピクニックする人だらけ。
なら、レストランのテラス席に行けばいいんじゃない?
理由2.  外食が高い。
日本では、友人と集うとなれば居酒屋で宴会となるところですが、フランスでは外食すると日本よりもずっとお金がかかるのです。お昼でも15ユーロ、夜は20ユーロ以下でちゃんと座って食事するのは難しいと感じます。人気のある店はこれより高くなるでしょうし、飲み物代もかかってくるわけですから、けっこうな出費。友人や家族で気軽に集いたいとなれば、持ち寄りが望ましいわけです。

持ち寄りってめんどくさくない?
理由3. 「日常」を楽しむのが上手。
これは私がフランス生活でとても好きなところ。フランスでは、特別なことをして楽しむのは本当に特別な時だけで、普通の日は日常を楽しむのです。マルシェで食材を買って楽しむ、毎食の調理を楽しむ、おいしい料理を食べて楽しむ、食べながら会話を楽しむ。フランス人は、日々の普通のことを楽しむのがとても上手だと感じます。
ピクニックも特別なことではなく、日常の延長にある。みんなが家の食卓で食べる物をそのまま持ち寄って、賑やかにおしゃべりして、豊かな時間を過ごす。それだけのことで、めんどくさくもなんともないのですね。

寮の芝生広場にて。
先日私も友人と夜ピクニック(明るい20時に集合)をしました。私はトマトとモッツアレラのサラダ、ポテトサラダ、パテの缶詰、チェリーを、友人Nさんは野菜パスタとワインを、友人Aさんはパンと中華お惣菜を持ち寄り。食事のイメージ、伝わるでしょうか?直前にちらっと持ってくる物を打ち合わせたので、バランスのよいメニューになりました。「これどうやって作るの?」なんて料理情報を交換することもしばしば。

フランス的には、夏至を過ぎると夏が来た!となるらしい。まだ夏は始まったばかり。ここ数日、フランスは40度近い猛暑に襲われていますが、熱中症にならない程度にピクニックで夏を満喫したいと思っています。

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2015年4月28日火曜日

語学検定で力試ししませんか?

フランス語担当、現在国外研究員の相澤伸依です。

東経大は、選択語学科目が充実しています。がんばって語学を学んだら、検定試験を受けて力試しをしてみませんか? 多くの言語では、語学技能の検定制度が設けられています。例えばフランス語ですと、「実用フランス語技能検定試験」がそれにあたります。

フランスと言えばエッフェル塔?
言葉が話せれば
旅行も楽しくなります。
語学検定を受けることで、自分の今の語学力を測ることができます。また、検定に向けて勉強をがんばる(はず)なので、実力をアップさせる機会にもなります。このような理由から、語学の教員として、多くの方に検定を受けてもらいたいと思っています。

語学学習をがんばる学生のために、東経大では次の二つの制度を設けています。

(1) 「資格・検定に関する科目」単位認定制度

大学が指定した語学検定等について、一定以上のスコアや級を取得すると、卒業単位として認定される制度です。毎年1月に単位認定の申請を受け付けます。申請方法等の詳細は12月にTKUポータルに掲載されます。
※該当する語学検定の種類や取得レベルによる付与単位数については「履修の手引き」をご覧下さい。

(2)  多言語検定受験料助成制度

指定された語学検定に合格すると、受験料実費を大学が払い戻してくれる制度です。詳細については国際交流課に問い合わせてください。

つまり、語学検定を受けて合格すると、単位が取れて受験料も(実質)タダになるのです!4月から5月にかけては、多くの語学において春期検定試験の申し込み時期にあたります。受験を考えている方は、語学の担当教員に相談してみましょう。合格した暁には、上記の制度の利用をご検討くださいね。

*参考リンク:2014年度にフランス語検定を受けて合格した方の体験記

2015年4月23日木曜日

フランスより

フランス語と倫理学担当の相澤伸依です。(といっても、以下に述べる事情のため、両科目とも別の先生に担当していただいています。)

今年度、私は国外研究員としてフランスのパリに滞在しています。4月2日に到着して三週間が経ち、少し生活が落ち着きました。そこで、これから時々、フランスでの生活の様子を投稿したいと思います。

東京よりも緯度が高いので、20時過ぎまで明るい。
日中は、芝生でくつろぐ人がたくさん。

私は、パリ市14区(南の方)にある国際大学都市(通称「シテ」)に住んでいます。ここは、フランスの高等教育機関で学ぶ留学生・フランスの学生・研究者のために建てられた寮がたくさん建っている地区です。私の住まいもその寮の一室。この地区は、世界各国の人々が住んでいて、大変「国際的」な場所。活気あふれる周りの雰囲気に飲まれて、私も10歳若返ったような、久しぶりの学生気分を味わっています。


外観はこんな感じ。年代物の素敵な建物で、中は現代風に改造されています。とはいえ、古い建物なので、扉の立て付けは悪いし、階段はギシギシいうし、エレベーターはないし(だから、到着時にスーツケースを運ぶのが本当に大変でした)。フランスでは100年前、200年前の建物に住むのはよくあること。日本の最新の建物と同じ快適さを求めてもお門違いです。

シャワー(湯船はない)、トイレ、台所共用の建物も多いのですが、幸い私は全部揃ったワンルーム(フランス語では「ステュディオ」)を割り当ててもらったので、快適に過ごしています。もっとも、台所が共用だと、他の住人と出会う機会が増えて友達ができやすかったりするので、一長一短です。

こんな場所で、これから研究生活を送ります。フランス生活のいろいろ、書きたいことはたくさんあるのですが、続きは次回に。