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2025年2月25日火曜日

2024年度 英語教員のFDミーティング

 英語教員の田中景です。英語科では毎年、特任教員が中心となって英語FDミーティングを企画・開催しています。英語FDミーティングは、本学の特任・専任・非常勤教員が英語教育の課題や教授法について学び、新たな知見を得るための勉強会で、専門家をお招きしてお話を伺い、教授法のワークショップを行うなどしています。今年度のミーティングは、去る2月12日(水)に開催されました。今回はインフルエンザの流行もあって、直前に体調を崩される方々があり、例年よりも少なめの25名が出席いたしました。

 今年度のミーティングは「英語学習者の動機づけ」、つまり、英語を母語としない大学生にどのようにして英語学習へと動機づけるかをテーマとしました。前半部では、専任教員で動機づけがご専門の関先生が、ご自身の教職生活の中で出合った学生たちとの交流を通して段階的に得られた動機づけの視座と、その結果としての今日の教育哲学について発表されました。


 10分間のコーヒーブレイクを挟んで、後半部は、関先生が特任教員の小林先生と石川先生に質問する形で、お二人の英語教育の実践現場における動機づけの取り組みや、学生一人一人とどのように向き合い、関係性を築いているかなどについて伺いました。その後、フロアから発表者3人への質疑応答、参加者を小グループに分けてのディスカッションと続きました。全体を通して、発表者とオーディエンスの間の垣根のないオープンで活発な意見交換が繰り広げられ、大変充実した会となりました。



2017年11月23日木曜日

【学問のミカタ】歴史をつくる   

 こんにちは。「英語コミュニケーション」ほか英語の授業を担当している田中景です。これまでアメリカ合衆国の歴史、特に移民史を研究してきました。ですので、ここでは一般にアメリカ人にとって歴史とは何であるかを示すエピソードを紹介します。

 今月のはじめに親友のエレナとマイケル夫妻に会いにニューヨークを訪れた時のことです。スペインバルで夕食をしながら懐かしい思い出やお互いの近況を語り合い、やがて共通の知人のサンドラの話になりました。サンドラはアメリカ南部の都市ニューオリンズの出身で、その町に19世紀の南北戦争で黒人奴隷制度を擁護する南部連合軍を指揮して連邦政府軍と戦ったリー将軍の銅像が建てられていたのが最近撤去され、そのことをサンドラはひどく悲しんでいるというのです。

 周知の通り、南北戦争で南部連合軍は敗退し、黒人奴隷は解放されましたが、その後も南部ではリー将軍は南部州の自治を守るために尽くした人物として多くの住民から慕われ、各地で彼の銅像が建てられてきました。ところが、近年、特に南部地域において白人住民による黒人住民への暴行などの事件が増え、最近ではそのような人種差別をなくそうという動きから南部各地でリー将軍の銅像が次々と撤去されています。

 歴史上の人物の銅像を取り壊すなんて、大袈裟な―いいえ、そうではありません。アメリカ人の多くが南部連合軍の将軍の銅像を今なお奴隷制度に賛成し人種差別を容認する社会の象徴として見なし、黒人住民の心情を考えれば当然撤去されるべきだと考えているのです。そしてまた他方で銅像の撤去を南部の伝統と制度が壊されることに他ならないとして悔しさや悲しさを募らせている住民も多くいます―サンドラのように。いずれにしてもアメリカ人にとって歴史とは過ぎ去った出来事や知識ではないのです。

 「独立宣言に書かれた『すべての人間は生命、自由、幸福を追求する権利がある』というのは、当初は有産階層の白人男性に限定されていた。それが南北戦争や20世紀初頭の女性参政権運動、60年代の公民権運動を経て今では性別や人種に関係なくすべての市民の権利になった。サンドラは歴史に逆行している。」そう語るマイケルの言葉から、アメリカ人にとって歴史とは市民が一つになり未来に向けて理念を実践し、作っていくもの、という見方が伝わってきました。

11月の【学問のミカタ】
・経済学部ブログ「日本の大学生は多すぎる!?
・経営学部ブログ「考・学問のすゝめ
・コミュニケーション学部ブログ「履歴書に書けないキャリアのお話
・現代法学部ブログ「『できる』と思うか、『できない』と思うか?~障害者雇用政策のあり方~

2016年2月22日月曜日

【学問のミカタ】 バレンタインデー 様々な愛を分かち合う日

 バレンタインデーの由来を伝える逸話は3世紀のローマに遡る。当時のローマ皇帝は故郷に愛する家族がいると兵士の士気が下がると考え、兵士の結婚を禁じていた。兵士を哀れに思ったキリスト教司祭のヴァレンティヌスは、秘かに彼らに結婚式を授けた。このことを知ったローマ皇帝はヴァレンティヌスにローマ国教である多神教への改宗を迫ったが、ヴァレンティヌスはこれに従わなかったため、投獄され269年2月14日に処刑された。ローマでは、この日は結婚と家庭を司る女神ユノの祝日で、さらに翌日15日から豊穣を祈願するルベルカリア祭が行われていた。ルベルカリア祭は日頃生活を別にする男女の「婚活」の機会でもあり、未婚の男女がくじ引きでパートナーを選び、祭りの間一緒に過ごすという風習があった。その後、それまでの多神教に代わってキリスト教が優勢になると、ローマ教会はルベルカリア祭などの風習をキリスト教の教義に反するとして排除しようとした。他方でローマ教会は庶民の反発を考え、2月14日を殉教者ヴァレンティヌスを祈念する日に定めてルベルカリア祭の存続を認めたとされる。今日のバレンタインデーに信仰心を思い起こす意味合いは無いが、大切な人に恋心や友情、親愛の情や感謝の気持ちなど、様々な愛情を表現する日として世界の諸地域で普及している。

 余談だが、私の今年のバレンタインデーは一足早く1月22日に訪れた。1年次生の必修科目「英語コミュニケーションIb」の最後の授業のその日に、学生たち一人一人から心のこもった手紙をいただいたのである。週2回1年間、ともに学び、語り合い、支え合ってきた仲間からの温かな愛に包まれた最高のバレンタインデーとなった。

                                    田中 景(担当科目:英語コミュニケーション、総合英語セミナー、他)

・参考リンク
【学問のミカタ】ハロウィーンってそもそも何?