2014年8月23日土曜日

城ヶ島でゼミ合宿―教員の夏休み編3―

「地球の科学」等担当の新正です。

夏期休業期間中の様々な活動についてレポートするという企画の3回めとして(1回め2回め)、ゼミ合宿について記したいと思います。

学部専門のゼミに加えて、我々一般教養系の教員も「総合教育演習」という科目名で、それぞれのゼミを開いています。ゼミでは平素の授業に加えて、見学その他で学外に出かける機会を持つことがあります。

とりわけ夏休み期間には、合宿を開くゼミが多くみられます。今回、私どものゼミでは1泊2日で城ヶ島に出かけて、地層や地形を観察してきました。

お昼に京急三崎口駅に集合。バスで城ヶ島に移動します。宿に荷物を置いて、地層観察に出かけましょう。夏の炎天下で暑さが心配でしたが、若干雲が出て、かつ海からの風が涼しく、約3時間海岸沿いを歩きながら、観察を行いました。城ヶ島海岸には、やや古い時代(1000万年前〜数百万年前ごろ)に比較的深い海にたまった地層が広く露出し、様々な堆積構造がみられるために、観察の適地として有名です(参考:日本地質学会地学教育委員会「城ヶ島たんけんマップ—深海から生まれた城ヶ島—」)。下の写真で観察できたいくつかの顕著な構造を示します。
火炎状構造。上側の地層が加重で沈み込んで、
下側の軽い凝灰岩層が吹き上がったように見える。
スランプ褶曲。たまった後、地層がある程度固まったところで、海底地滑りなどでぐにゃりと曲がった。


島の西、南海岸をずーっと歩いて、洞門で集合写真を撮り(昨年のサイエンスツアーでもこのあたりに降り立ちました)、バス道に戻ったところで、ちょうどバスが。やれやれ助かったと、終点まで乗って宿に帰着しました。




夜の食事タイム。さすがに三崎だけあって、サザエのつぼ焼き、マグロのかま焼きのほか、大きな台に載った大量のお刺身が供されました。なかなか減らないで残ったら申し訳ないなあと思いましたが、さすがにそこは若者、結局沢山の料理もなんのその平らげました。




翌朝は早くから学生有志が釣りに行ったようですが朝寝坊な私はパス。あまり大したものは釣れなかった、という話でしたが、釣ってきた魚は捌かれて朝食時それぞれに一口サイズの天ぷらとして供されました(マジで美味しかったですよ)。

翌朝は快晴
2日めはバスで移動して、「諸磯の隆起海岸」露頭へ。ここは現在標高30 m弱ありますが、かつて波打ち際であった証拠がみられるもので、崖を観察したり、高さの計測などを行いました。さらにバスで移動して油壷の験潮場を見に行って、解散。2日めは徒歩とバスで移動でしたが、かんかん照りで暑かった。お疲れさまでした。

というわけで、短い期間でしたが、合宿は終わり。2期はゼミ発表会に向けてしっかり励んでいただきたいものです。

宿泊先の城ヶ島さんご荘の皆様には大変お世話になりました。ありがとうございました。


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