2017年12月1日金曜日

2017年度「総合教育演習」ゼミ報告会のご案内

 来る12月9日(土)の13:30より、1号館3階A309、A310教室にて、「総合教育演習」ゼミ報告会を開催します。「総合教育演習」は、全学共通教育センターが開講している教養を学ぶためのゼミで、人文学、社会科学、自然科学の幅広いテーマを対象とする個性豊かなゼミがそろっています今年度のゼミ報告会には14ゼミが参加、23ユニットの発表が予定されています。


 このゼミ報告会は、本学在学生はもちろんのこと、在学生の保護者や、高校の先生・生徒・保護者の方々にも公開しています。申し込み不要、出入り自由です。当日は、経済学部のゼミ研究報告会(6号館3階)と経営学部のゼミ研究報告会(1号館3,4階)も行われます。これらの会場にも自由に出入りして参観することもできます。

 ゼミ選び中の在学生の方、大学での学びに興味のある方、多くのご来場をお待ちしています。


(参考)昨年度のゼミ報告会の様子
2016年度総合教育演習「ゼミ報告会」を行いました

2017年11月23日木曜日

【学問のミカタ】歴史をつくる   

 こんにちは。「英語コミュニケーション」ほか英語の授業を担当している田中景です。これまでアメリカ合衆国の歴史、特に移民史を研究してきました。ですので、ここでは一般にアメリカ人にとって歴史とは何であるかを示すエピソードを紹介します。

 今月のはじめに親友のエレナとマイケル夫妻に会いにニューヨークを訪れた時のことです。スペインバルで夕食をしながら懐かしい思い出やお互いの近況を語り合い、やがて共通の知人のサンドラの話になりました。サンドラはアメリカ南部の都市ニューオリンズの出身で、その町に19世紀の南北戦争で黒人奴隷制度を擁護する南部連合軍を指揮して連邦政府軍と戦ったリー将軍の銅像が建てられていたのが最近撤去され、そのことをサンドラはひどく悲しんでいるというのです。

 周知の通り、南北戦争で南部連合軍は敗退し、黒人奴隷は解放されましたが、その後も南部ではリー将軍は南部州の自治を守るために尽くした人物として多くの住民から慕われ、各地で彼の銅像が建てられてきました。ところが、近年、特に南部地域において白人住民による黒人住民への暴行などの事件が増え、最近ではそのような人種差別をなくそうという動きから南部各地でリー将軍の銅像が次々と撤去されています。

 歴史上の人物の銅像を取り壊すなんて、大袈裟な―いいえ、そうではありません。アメリカ人の多くが南部連合軍の将軍の銅像を今なお奴隷制度に賛成し人種差別を容認する社会の象徴として見なし、黒人住民の心情を考えれば当然撤去されるべきだと考えているのです。そしてまた他方で銅像の撤去を南部の伝統と制度が壊されることに他ならないとして悔しさや悲しさを募らせている住民も多くいます―サンドラのように。いずれにしてもアメリカ人にとって歴史とは過ぎ去った出来事や知識ではないのです。

 「独立宣言に書かれた『すべての人間は生命、自由、幸福を追求する権利がある』というのは、当初は有産階層の白人男性に限定されていた。それが南北戦争や20世紀初頭の女性参政権運動、60年代の公民権運動を経て今では性別や人種に関係なくすべての市民の権利になった。サンドラは歴史に逆行している。」そう語るマイケルの言葉から、アメリカ人にとって歴史とは市民が一つになり未来に向けて理念を実践し、作っていくもの、という見方が伝わってきました。

11月の【学問のミカタ】
・経済学部ブログ「日本の大学生は多すぎる!?
・経営学部ブログ「考・学問のすゝめ
・コミュニケーション学部ブログ「履歴書に書けないキャリアのお話
・現代法学部ブログ「『できる』と思うか、『できない』と思うか?~障害者雇用政策のあり方~

2017年11月17日金曜日

コトパティオでいろんな言葉を話そう!

フランス語と倫理学担当の相澤伸依です。今日は、私が運営委員として関わっているグローバルラウンジ「コトパティオ」の活動を紹介します。

コトパティオには英語ネイティブのスタッフ2名が常駐し、フリートークを中心にプレゼンテーションの練習、ゲームなどのアクティビティを行うことができます。しかし!コトパティオは英語だけを学ぶ場ではありません。

毎週月曜と水曜のお昼休みには韓国語ネイティブの留学生スタッフが、水曜と木曜のお昼休みには中国語ネイティブの留学生スタッフがコトパティオにいて、それぞれの言葉でフリートークをすることができます。(ハングルアワー、中国語アワーと呼んでいます。)また、ラウンジ内には、上記以外の言語を学ぶための教材や各国文化に関する本、様々な国への留学情報が集められており、いつでも利用することができます。

ジェフはフランス語も話せます!
このように世界のいろんな言葉、文化に関心を持ち、学ぶ姿勢を持ってほしいという方針のもと、グローバルラウンジ「コトパティオ」は運営されています。

上記に加えた新たな試みとして、今日のお昼休みには「フレンチ・テーブル」を実施しました。これは、フランス語教員である私が、フランス語を話したい人や日本語でフランスについて話したい人とテーブルを囲むイベントです。今日は三人の学生とスタッフのジェフと一緒にテーブルを囲み、簡単なフランス語会話を練習したりフランスの映画についておしゃべりをしました。一生懸命話す学生と接して、外国語で話すのって単純に楽しい!外国のことを知るのって面白い!と初心を思い出した次第です。

フレンチ・テーブル は来月も開催する予定です。詳細はコトパティオのサイトやTKUポータルでお知らせします。少しでも興味のある方はみんな Bienvenue (歓迎)です!

2017年11月6日月曜日

図書館展示「中公新書が好きだ!」

倫理学とフランス語担当の相澤伸依です。

全部で19冊展示しています。
今週から、図書館一階ブックウォールDで、選書展示「中公新書が好きだ!」が始まりました。専門や学部の枠を超えて教員五名で、学生にお薦めしたい中公新書を集めて、推薦文とともに展示しています(すてべ二週間貸し出し可能)。


私は、電車や喫茶店などでちょっと時間ができた時に読めるように、新書を持ち歩くようにしています。いろんな出版社が新書を出しているわけですが、私の一番のお気に入りは中央公論新社の新書です。堅いものからポップなものまで、手軽に読めて、かつ学問の成果をしっかり感じさせてくれる。この中公新書の手堅い魅力を伝える展示をいつかやりたい!と思い続けていました。数年越しの企画を同僚の協力で実現できて嬉しく思うとともに、多くの学生さんに見てもらいたいと願う次第です。
一階カウンター前ではミステリー特集。


図書館では、他にもいろんな場所で特集展示が行われています。秋の夜長のおともを探しに、ぜひ図書館へいらしてください。



2017年10月15日日曜日

大久保奈弥先生のサンゴの研究

 「生命の科学」ほか担当でサンゴの研究をしている大久保奈弥先生が、公益社団法人日本動物学会から国際誌「Zoological Science」 の特に優れた論文の著者に授与される「Zoological Science Award」を受賞しました。さらに、その賞を得た研究者に贈られる「藤井賞」も受賞しました(大学ニュースにも掲載されています)。

 大久保先生より
 「学生時代に臨海実習でお世話になった岡良隆先生(日本動物学会会長)から授賞式で賞状を貰ったことは、とても感慨深かったです」
 という受賞のコメントを頂いております。

 受賞された論文の解説記事が、水産無脊椎動物研究所の「うみうし通信No.91」 に、
 「イシサンゴ目における2つの新亜目の提唱 ~発生様式はサンゴの分類形質になりうるか~」
 というタイトルで掲載されています。この解説記事は、大久保先生のホームページで公開されていますので、ぜひご覧ください。

フトトゲサンゴの赤ちゃん
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2017年10月5日木曜日

コトパティオで秋祭り

フランス語と倫理学担当の相澤伸依です。今回は、私も運営に関わっているグローバル・ラウンジ「コトパティオ」の活動を紹介します。

昨日はちょうど中秋の名月でした。アジア各地に、満月の時期に合わせて秋の収穫を祝うお祭り文化が存在しています。コトパティオの活動目的の一つは、言葉や体験を通じて異文化を知ることです。 そこで、今日はラウンジ内で、アジア各地のお祭りや秋の習慣を知る "Mid-Autumn Festival" を開催しました。

ラウンジには「月餅」が用意されました。
学内に貼られたイベントポスター。










まずはラウンジのスタッフであるジェイソンが、母国アメリカの秋の収穫祭の様子を説明してくれました。続いて、日本人の学生スタッフKさんが、日本のお月見についてプレゼンしました。月見だんごを食べることや月のうさぎの話を紹介。続いて、ネパールのお祭りの様子、ヴェトナムのお祭りの様子を留学生が報告してくれました。同じ秋の収穫祭であっても、食べるお菓子が少しづつ違ったり、国によってはお祝いの時のコスチュームがあったりと、私も初めて知ることばかりでした。

学生スタッフKさんの発表。
ヴェトナムからの留学生Mさんの発表。

普段は、英語、中国語、韓国語のネイティブスタッフとのフリートークができる場所として多くの学生が集まるコトパティオ。時にはこうしたイベントを通じて、外国の文化に触れる機会を提供していきたいとスタッフ一同考えています。

ラウンジの日々の様子やイベントの情報は、こちら(コトパティオのツイッター)をチェックしてみてください!

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 コトパティオでフランスDay

2017年9月24日日曜日

【学問のミカタ】終わらない羽音(ブーム)の熱

 はじめまして。「外国文学Ia・Ib」、「スペイン語」などを担当しています山辺弦です。今回の【学問のミカタ】では、私が研究しているスペイン語圏ラテンアメリカ文学について、初の記事執筆ということもありごく入門的にご紹介したいと思います。

 「スペイン語の小説」と聞いて、みなさんは何を思い浮かべるでしょう。『ドン・キホーテ』? ご名答!(くれぐれも、『ドンキ・ホーテ』ではありませんよ!)でもこれは、今から400年以上も前にスペインで書かれた小説。新大陸発見以降に世界中に広まったスペイン語は、今では世界第4位の話者人口を持ち、20以上の国や地域で公用語とされる巨大言語になっています。これらの地域の大半を占めるのが、スペインの植民地となったメキシコ、ペルー、アルゼンチン、キューバなどのラテンアメリカ諸国です。当然「スペイン語の文学作品」はこれらの地域でも盛んに生み出されており、何も「スペイン」という国だけの専売特許ではないのです。

 こう話すと驚かれる方も多いのですが、それは一部には、「ラテンアメリカ文学」というものに対してあまりイメージが湧かない、ということでもあるでしょう。確かに二十世紀の前半までは、一部の傑出した作家たちの作品を除いて、ラテンアメリカ文学は世界的な規模での認知を十分に受けてはいませんでした。これを一変させた出来事が、主に1960年代にヨーロッパを中心として起こった、ラテンアメリカ文学(特に小説)の「ブーム」、すなわち大流行です。ガルシア=マルケス(コロンビア)の無尽蔵に湧いてくる奇想天外なエピソードの数々や、コルタサル(アルゼンチン)の現実と幻想を鮮やかに逆転させる完璧な短編、バルガス=ジョサ(ペルー)やフエンテス(メキシコ)が自国の複雑な姿を全体像として描くために発明した、魅惑的なストーリーと実験的手法を兼ね備えた見事な長編などは、小説の可能性に行き詰まりを感じていたヨーロッパの文学界を激震させました。この新大陸の再「発見」は、20世紀後半の世界文学における最も大きな出来事の一つだったと言ってよいでしょう。

 以来、その地位を確立し様々な作家や作品を送り出してきたラテンアメリカ文学は、「ブーム」の余韻さめやらぬ中、日本でもいち早く翻訳紹介されてきました。そして21世紀に入った近年、日本でのラテンアメリカ文学の翻訳・研究は再び史上最大級の活況を呈し、矢継ぎ早に刊行される新たな作品や作家たちが書店の本棚を彩っています。私自身も専門としている現代キューバ文学を中心に翻訳をやらせて頂いているのですが(既刊にレイナルド・アレナス『襲撃』、近刊にビルヒリオ・ピニェーラ『圧力とダイヤモンド』、ともに水声社)、このような盛り上がりの波に乗ってみなさんと傑作を共有できる巡り合わせには心底ワクワクさせられますし、その興奮を糧にすることで、普段の研究や読書、作家との交流といった活動の楽しみは何倍にも増していきます。みなさんもぜひ、書店へとくり出して、実はいまだ燃え上がり続けているこの「ブーム」の熱を感じ取り、自分だけの一冊を「発見」してみてください。

9月の【学問のミカタ】
・経済学部ブログ「文化財としての景観
・経営学部ブログ「正しいとは何か?
・コミュニケーション学部ブログ「読まない ‘h’ は保守派の印?!
・現代法学部ブログ「法律におけるたった“2„の違い——18歳選挙権から考える