倫理学とフランス語担当の相澤伸依です。この秋冬も図書館で選書展示を企画しました。
一つ目は「食の本」展示。五人の同僚と一緒に食をテーマにおすすめの本を選び、展示しています。
選書展示を通じて、自分一人では出会えなかった本に出会うことが嬉しく、また同僚が紹介した本を読んで同僚の人となりを知るのが楽しい。それがモチベーションとなって毎年展示を企画しています。いわば私の楽しみに協力してくれる同僚には感謝しかありません。
|
図書館ご担当者の手の凝ったPOP |
|
本棚の様子 |
もう一つの展示は、11/26に実施したブックトーク「急に具合が悪くなる」との連動選書です。同イベントのゲスト磯野真穂さん(人類学者)と私の二人で、おすすめの本を選びました。
磯野さんは、宮野真生子さん(哲学者)との共著『急に具合が悪くなる』(晶文社)を今年9月に出版されました。この本は、癌を患い死を前にした宮野さんと磯野さんによる往復書簡をまとめたもの。悲しい闘病記ではなく、病と死を背景に展開する奇妙な思想書です。宮野さんは闘病の末に7月末に逝去され、この本は死後出版となりました。私にとって、宮野さんは優れた研究仲間であり大事な友人でした。彼女の最後の思索をぜひとも多くの学生に伝えたいと思い、このイベントと選書展示を企画した次第です。
展示では、同書の提起する問題について考察を深める材料になる本を並べています。
|
ブックトーク当日の様子 |
|
宮野さん、磯野さんのお仕事も紹介しています |
「食の本」展示と「急に具合が悪くなる」展示、いずれも、図書館一階ブックウォールDで展開中です。夜が深まるこの季節、本に出会う機会にしていただければ幸いです。