2016年11月10日木曜日

TKUサイエンスカフェ「コスモスを秋桜と書く理由、秋桜が春に咲く理由」

「地球の科学」他担当の新正です。11/10(木)に、2016年度2回目の「TKUサイエンスカフェ」を学習センター講座スペースにて開催しました。

今回は、宮城教育大学の小林恭士さんに「コスモスを秋桜と書く理由、秋桜が春に咲く理由」というタイトルのお話をいただきました。冒頭でサイエンスカフェの始まりについて手短に解説されたあと、本編に入ります
※サイエンスカフェは1990年代の後半にイギリスのリーズやフランスのパリで始まったとされます。それぞれの形式の違いについても触れられました。



まず、植物の光周性ということで、限界暗期を超えて夜が長くなると花芽が形成される「短日植物」、その逆の「長日植物」について説明され、さらに花芽の発生を誘導する花成ホルモン「フロリゲン」について1936年の提唱からご自身が関わられた2007年の発見に至るまで解説されました。

ここで閑話休題。カフェなのでお茶とお菓子で一休みです。

気分転換の後、フロリゲンの本質である遺伝子の話、またなぜ夜の長短に関連して遺伝子が働く(働かない)かについて、植物の体内時計の話もいただきました。遺伝子の話を踏まえて、最後に「秋桜が春に咲く理由」の種明かしがされました。

質問については、配布したコメントシートに記入されたものを回収して、丁寧に答えていただきました。終了後も興味のある学生が残って質問をしているのも、サイエンスカフェでしばしば見られる光景です。

サイエンスカフェは、喫茶を楽しみつつ、最先端の科学研究を気楽に学ぶことができる場で、本学では、2011年度から毎年複数回開催しています。日本では2005年頃から広まり、様々な所で開かれています。例えば、「サイエンスカフェ・ポータル」などに開催情報がまとめられています。皆さんもぜひ参加してみて下さい。


・これまでのTKUサイエンスカフェのレポート
 2013年度第1回 「この夏、天の川銀河の超巨大ブラックホールに接近するガス雲の運命
 2013年度第2回 「宇宙は何からできている?
 2014年度第1回 「折り紙の数学
 2014年度第2回 「ブラックホールの謎に迫る!
 2015年度第1回 「コンテンツの生まれかたと受けとりかた
 2015年度第2回 「豚インフルエンザについて
 2016年度第1回 「ブラックホール、ビッグバン、そして次元 ~人に話したくなる宇宙のおはなし~」