2014年9月13日土曜日

プランクトン・ベントス学会レポート―教員の夏休み編6―

こんにちは。生物学担当の大久保奈弥です。

今年の夏休みはのんびりしようかと思いきや、急遽オーストラリア国立大学へ呼ばれたので、3週間ほど冬のキャンベラで実験しました。霜が降りた日もあったくらい寒かったですが、久しぶりに色々な国の研究者と過ごすことが出来て楽しかったです。

帰国した後は、広島でのプランクトン・ベントス学会(プランクトンは浮遊生物、ベントスは底生生物です)に参加し、沖縄県で行われているサンゴ移植の現状について発表してきました。今のサンゴ移植ツアーで使われているサンゴ苗は、ただでさえ減少している自然のサンゴから折っているので、自然のサンゴが傷ついて、産まれる子供の数が減ってしまうのです。皆さん、やたらめったらサンゴの移植ツアーに参加しないでくださいね~。

そしてその後は、長崎で行われた刺胞動物研究会というマニアックな研究会に参加して、クラゲやサンゴやイソギンチャクなどの刺胞動物研究にどっぷりつかってきました。とても楽しかったです。

ということで、今回は、プランクトン・ベントス学会の様子をお見せします。学生の皆さん、学会ってどんなものかご存知ですか?
学会の発表形式には色々ありますが、主に口頭発表とポスター発表の2種類です。下の写真は、私が学振特別研究員で、京都大学瀬戸臨海実験所に所属していた時の後輩だった西本君が、ポスター発表をしている様子です。海に沈んだ木にどういう生物が棲み込むかという大変面白い研究です。たしか、昔はヤシの実も沈めていました!

ポスター発表の場合、皆が好きな発表のところに行って話を聞きます。口頭発表と違って、ちゃんとお客さんが来るかどうか、ちょっぴりドキドキしますね。西本君のところはいつも人が来ていました。さすが、優秀な研究者です。今回の私は、なるべく沢山の人に一気に伝えたい内容だったので、口頭発表をしました。

学会は、参加費さえ払えば誰でも参加できるものがほとんどです。皆さんも、自分の趣味に近い学会があったら、一度参加してみると良いですよ。