2014年9月6日土曜日

続・広島の大崎上島でゼミ合宿―教員の夏休み編5の2―

倫理学とフランス語担当の相澤です。前回に引き続き、広島 大崎上島でのゼミ合宿二日目(9月5日)の様子をご報告します。

朝9時過ぎ、役場の方とともに、民泊家庭に、男子学生三人を迎えに行きました。見送りに来てくれた受け入れのお母さんが「うちの子三人よろしくねー」と一言。私、ホームステイがうまくいったことを確信してにんまりした瞬間でした。

役場の会議室にて。
合宿二日目の目的は、島で暮らす人に生活や人生のお話を聴くこと。そこで、私の方で、三名との面談をセッティングしました。午前中は、Uターン者で、私塾を営みながら町の移住促進事業にも関わっている男性Tさんのお話を聴きました。高校、大学、就職と島外での生活を経て故郷に戻るまでのこと、戻ってから島の中高生に伝えていること、大学生に伝えたいことを、具体的な体験・実践を挙げながら語っていただきました。就職活動を意識する学生達は、働く先輩からのメッセージにやる気をかき立てられた様子でした。

海風が心地よい東屋にて。

午後は、島の西側にある海水浴場大串海岸へ移動し、波音をバックに福島からのIターン女性Sさんのお話を聴きました。3.11後に福島から移住を決意するまでの葛藤、移住するまでの過程、移住してからの生活を語っていただきました。島での移住体験談にとどまらず、3.11後の様子を率直に語ってくださり、学生達は印象深かったようです。



最後に訪問したのは、島で有機農業を営むNさんの農園です。Nさんの農園は「バリアフリー農園」。島で柑橘類は斜面に作られることが多いのですが、Nさんは車いすの人も蜜柑狩りなどを楽しめる平らな農園を作っていらっしゃいます。なぜバリアフリー農園を作ったのか、有機栽培にこだわるのか、仕事で大事にしていることなどをたくさん語っていただきました。お話の後、トラックに乗って実際に農園を見て回りました。蜜柑、レモン、ネーブル、デコポンなど様々な木々の間をトラックはすり抜けていきます。まだ実は青いですが、農園にはちゃんと蜜柑の香りが漂っていて、みな感激でした。

農園の一角で。
農園内を移動。(私道です。)


この大きなスイカがお庭で!
予定時間をオーバーして二日目の日程が終了。学生達はいそいそと民泊家庭に戻ります。学生達を送っていった役場のMさんと私、受け入れ家庭のお母さんから「うちで取れたスイカどうぞ〜」のお言葉に甘えて、しっかりごちそうになりました。みんなで冷えた甘いスイカを食べて、一日の疲れも吹き飛んだのでした。

二日目も長くなりましたが、三日目に続きます。

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