スポーツの科学a、総合教育演習「スポーツコーチング」担当の遠藤愛です。
7月13日(木)の授業では、現役プロテニスプレーヤーの今井慎太郎氏をお招きして、小学生時代から大学時代を経てプロ選手になるまでの過程や、プロ選手としての生活やトレーニングについて話していただきました。今井選手は、2022年の全日本選手権男子シングルスで優勝した全日本チャンピオンであり、通常であれば世界ツアーの転戦でお忙しいところですが、今年は足首の手術を受けてリハビリ中のため講義をお願いしたところ、ご快諾いただきました。
プロテニスプレーヤーの多くは、高校卒業後にプロ転向する選手が多い中、今井選手は早稲田大学時代に学生チャンピオンとなり、大学卒業を機にプロ選手としての活動を開始しました。大学選択に向けての決断や大学時代にどのように競技に打ち込んだのか、競技を通して得た仲間のこと、プロ転向直後は、収入も安定せず、経済的な不安を抱えながら世界を転戦していたこと、昨年、念願の全日本チャンピオンとなり、目標であるグランドスラム出場を目指してリハビリに励んでいることなど、世界ツアーを転戦する様子やプロ選手としての日常など、話題は多岐に渡りました。
学生たちからは、
・一つのことにそこまで打ち込める要因は何か
・将来への不安や焦りはあるか、どのように向き合っているのか
・調子が悪い時にどのように対応するのか
・どのようなトレーニングをしているのか
・どのように身体のケアをしているのか
・一番印象に残った試合は何か
・リフレッシュする方法は何か
など、30件近くの質問が寄せられ、その一つ一つに丁寧に答えていただきました。また、「プロスポーツ選手といえば、とても華やかな世界を想像していたが、現実はとても厳しい」、「一つのことに徹底的に打ち込めることを尊敬します」、「今、自分も自分が好きなことをやらせてもらえる環境にいるので、この環境を大切にしようと思います」、「今井さんが話してくれた通り、学生時代の仲間との繋がりや生活はかけがえのないものだから、今を大切にするというのは大事だなと改めて考えました」などの感想もありました。大学を経てプロになり、今、まさにプロとして戦っている今井選手のメッセージは、学生たちにも強く響いたようです。やはり、実際に活動している選手の言葉の威力は違います。まずは、リハビリ中にもかかわらず本学までいらしてくださった今井選手に感謝申し上げるとともに、選手自身の目標であるグランドスラムへの出場を果たしていただきたい、授業を聞いた学生たちとともに応援しています。
今井慎太郎氏と遠藤ゼミの学生さんたち |