11月20日(木曜日)にTKUサイエンスカフェが学習センター講座スペースで開催されました.今回のテーマは「折紙」.講師は明治大学の中山江利さんです.中山さんは折紙を数学的に研究している方で,その研究から「折り畳める帽子」を開発し「国際2匹目のどじょう賞」(イグ・ノーベル賞の日本版)を受賞された著名な方です.カフェには学生16名,教員6名,合計22名が参加し,ケーキとお茶を楽しみながら折紙サイエンスを体験しました.
多くの皆さんは折紙というと千羽鶴などのイメージで子どものころ遊んだ記憶くらいしかないかもしれません.でもいざ折紙研究の最先端に目をむけると「ORIGAMI」として国際的に普及していて,さまざまな分野に使われていました.例えば,新幹線のボディー,避難用シェルター,太陽電池パネル,ドレス,バッグなどなど.折紙の技術を応用すると,少ない材料で軽量かつ強度の高い板が作れたり,大きい物を折り畳んで小さくして運べるという利点があることを知りました.まだ実現していませんが,折り畳める家の模型も紹介されました.家を折り畳んでポケットに入れて持ち歩ける日がくるかも!?マンガやアニメでよく見かけますけど,あながち夢物語じゃないようか気がしてきました.
これだけ折紙が生活を豊かにするようになった背景には数学的な理論があることも学びました.例えば,複素数a+bi(aとbは実数,iは虚数単位).高校の頃はなんであんなヘンテコな数を計算しなきゃいけないんだよとイライラしたひともいるかもしれません.でも折紙の数学的な解析には複素数が使われていて,あんなものがこんなところで役に立っている!と驚かされました.
「折り畳める帽子」作成中 |
次回TKUサイエンスカフェは12月16日(火曜日)4時限に学習センターで開催します.ぜひ参加申し込みを!