2019年1月16日水曜日

「先輩に聞く、語学学習のススメ」

 フランス語と倫理学担当の相澤伸依です。東京経済大学では、様々な選択語学科目を準備しています。英語に加えてさらにもう一つ語学を勉強するのは難しそう?今回は、英語とフランス語の学習を両立させて今年の秋にフランス語検定3級に合格したコミュニケーション学部一年のIさんの体験をご紹介します。フランス語の学習についてインタビュー形式でお話を伺いました。

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Q:なぜフランス語に興味を持ったんですか?
 高校の時に、夏休みにフランス語の短期研修を受ける機会がありました。そこで、フランス人の先生に教えてもらって、フランスという国自体にあこがれるようになって、勉強したいと思うようになりました。

Q:東経大で授業に出ていますか?
 フランス語は、フランス語初級と「フランスの言葉と文化を知る」という総合教育ワークショップを履修しました。授業では、クラスメートとの会話練習を楽しみました。授業で映画を見て、視覚的にフランスに触れられたのもよかったです。

Q:授業だけでなく、自習も頑張っているようですね。
 ネットの語学学習アプリで友達を作って、その友達の助けを借りながら毎日勉強しています。友達とは日常生活をチャットしたり。フランス語で日記を書いて、それを添削してもらっています。ボイスメッセージを使って発音の訓練もしてもらっています。勉強といっても、とにかく楽しいので、まったく苦ではないです!

Q:語学をがんばるのはモチベーションは何でしょうか?
 英語でもフランス語でも、友達と話したいというのが一番のモチベーションです!もともと英語が苦手だったのですが、高校時代に海外語学研修に行く機会があり、そこで話す楽しさに目覚めました。それまで英語が嫌いだったのは使う機会がなかったからだと気づいたんです。話したい人と出会うと、話したいと思う気持ちが湧いてきました。

Q:どうして、英語だけでなく、さらにもう一つ外国語を学ぼうと思ったんですか?正直大変そうですが...?
 世界には英語を話せない英語が話せれば世界の人と話せる、英語が世界の共通言語だと思っていました。しかし、各地に友達ができてみると、実は世界には英語を話さない人もたくさんいるということに気づきました。英語が万能ではないんだなと。英語とは違う言葉を学ぶことによって、友達になれる人や得られる知識の幅がぐっと広がると思います。そして、それは自分の視野や考え方を広げることになると思います。言葉の学習を通じて、異文化や言葉自体に興味が広がるし、その言葉を通じて友達ができればさらに彼らのことを知りたいと思える。どんどん世界が広がると思います。

Q:言葉を勉強したその先に、どんな将来像を描いていますか?
 まずは英語とフランス語の勉強を通じて、もっと友達との仲を深めていきたいと思います。そしてやがては、逆に私がしてもらったように、私自身が日本語を勉強する人のサポートをできればとも考えています。英仏以外の言語も学んで、いろんなところに出かけて、友達を作りたいです!

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 Iさんのお話を聞いて、語学を学ぶ楽しさの本質に触れた気がしました。先に書いた通り、東経大では多様な選択語学科目を準備しています。来年度の履修をぜひご検討ください。


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2019年1月7日月曜日

TKUサイエンスカフェ「宇宙における錬金術~鉄を金に変える方法」

 「生命の科学」ほか担当の大久保奈弥です。12月18日(火)に開かれたTKUサイエンスカフェの報告です。今回のサイエンスカフェは「宇宙における錬金術~鉄を金に変える方法」と題して、国立天文台天文データセンター研究員の本間英智さんがお話ししてくださいました。専門は銀河考古学(!)という、私も初めて聞いた名前で、最先端の研究だそうです。


 銀河考古学とはどんな学問なのでしょうか?いわゆる天文学の研究対象は、大雑把には、宇宙論、銀河、星の3つがあります。銀河を研究対象とする場合、銀河がどう生まれたかを研究する深宇宙銀河研究、また、銀河がどう育ってきたかを扱う近傍銀河研究という分野があります。銀河考古学は、近傍銀河研究の中の一つに位置付けられ、銀河をつくっている星1個1個が見えるくらいの近さの銀河がどう育ってきたかを研究しているとのことでした。もう専門的すぎてよくわかりませんが、それが研究というものですね…。

 そもそも、星が光っているというのは、核融合反応が起きている状態だということをご存知だったでしょうか?そのような反応が起きるためには、銀河の中にいる星の中心というのは高温で元素が高密度でなければいけないそうです。そして、その中では、鉄が金に変わるという現象が起こっているのではないかと考えられているとのこと。鉄の陽子数は26で、金が79なので、星の中でさまざまな核反応が起こり、陽子数が増えて、鉄が金になる。まさに自然の錬金術ですね。

 他にも色々なお話しをしてくださったのですが、特に印象に残ったのは、講師の方の次の言葉です。

「鉛、バリウム、ストロンチウムなんていう色気がない元素」

 これはもう専門家ならではの言葉ですね。例えば、サンゴを研究する私が「この触手可愛い」と言うのと同じでしょう。。
 
 質疑応答の時の議論の中で出てきたことも印象に残っています。「人間が住む地球は奇跡の星。なぜなら、太陽から遠いと寒すぎるし、近いと暑すぎてお水があっても蒸発してしまう」。

 水が豊かで、生き物がこんなにたくさんいて、地球に生きていること自体が奇跡なんです。私たちはそれを認識しながら生きていきたいと思います。本間さん、楽しいお話をありがとうございました!

参考)今年度と昨年度のTKUサイエンスカフェの報告
 2018年度第1回「静電気と放電
 2017年度第2回「時間とはなんだろう
 2017年度第1回「映像世界と身体感覚


2018年12月12日水曜日

2018年度「総合教育演習ゼミ報告会」レポート

 12月8日(土)に全学共通教育センターに所属する教員が担当する「総合教育演習」のゼミ報告会が開催されました。今年度は13ゼミが参加し、発表総数は21件にのぼり、2会場分かれての発表となりました。
 
 総合教育演習のゼミのテーマは非常に幅広く、そのため、発表は各ゼミの個性を反映した、多彩な報告会となりました。ゼミの活動報告をする発表もあれば、グループでの研究発表、卒業研究につながる個人研究発表などいろいろな内容・スタイルがありました。インタービューの動画を流したり、聴衆にクイズを出したりなど、各ゼミごとの工夫がみられ、活発な質疑応答がなされた発表もありました。また、聴衆には、本学の現役学生だけでなく、ゼミのOBの方や、学外でも活動しているゼミの関係者である外部の方もいらっしゃいました。報告会終了後は、簡単な懇親会が行われました。立食のもとで、発表時の質疑応答の続きが行われたりなど、話に花が咲きました。

個人研究の発表の様子
 このような報告会で発表すること、そして他のゼミの発表を見ることは、自分たちのゼミ活動を振り返ることにつながります。今回の経験を今後に活かしていってほしいと考えます。「自然の構造」他担当の榎が記しました。
 
2018年度「総合教育演習ゼミ報告会」のご案内
2017年度 総合教育演習「ゼミ報告会」を行いました 
2016年度 総合教育演習「ゼミ報告会」を行いました
2015年度 全学共通教育センター ゼミ報告会が行われました
2014年度 全学共通教育センター ゼミ報告会レポート

2018年12月4日火曜日

2018年度「総合教育演習ゼミ報告会」のご案内

 来る12月8日(土)の13:15より、1号館3階A309、A310教室にて、総合教育演習ゼミ報告会を開催します。「総合教育演習」は、全学共通教育センターが開講している教養を学ぶためのゼミで、人文学、社会科学、自然科学の幅広いテーマを対象とする個性豊かなゼミがそろっています。今年度は13ゼミが参加、21ユニットの発表が予定されています。


 このゼミ報告会は、本学在学生はもちろんのこと、在学生の保護者や、高校の先生・生徒・保護者の方々にも公開しています。申し込み不要、出入り自由です。当日は、経済学部のゼミ研究報告会(6号館3階)と経営学部のゼミ研究報告会(1号館3,4階)も行われます。これらの会場にも自由に出入りして参観することもできます。

 ゼミ選び中の在学生の方、大学での学びに興味のある方、多くのご来場をお待ちしています。

(参考)昨年度のゼミ報告会の様子
        2017年度総合教育演習「ゼミ報告会」を行いました

2018年11月21日水曜日

【学問のミカタ】データの有効活用 ~天文データアーカイブを使った研究・教育~

 自然の構造ほか担当で、天文学・宇宙物理学が専門の榎です。今回の【学問のミカタ】では、天文データアーカイブを使った研究・教育について紹介します。

 天文データアーカイブとは、ある観測時刻における天域の唯一の記録である天文観測データを保管し公開するものです。なぜ、保管し、公開するのでしょうか?その理由は、観測データは非常に多くの情報を持っているので、観測者の目的とは別の視点に立った新たな研究に有効活用できるからです。研究者が天体観測を行いたい時、まず、各国の研究機関が持つ天文台に、観測の目的・方法を説明した提案書を提出します。提案された観測の科学的意義や実現可能性などが審査され、それが認められれば、その天文台の望遠鏡を使って観測できます。観測者が取得したデータは、当初は観測者が占有して研究に使えますが、一定期間(1~2年)が過ぎると、公開されます。公開される理由の一つは、他の研究者による研究成果の検証を可能にするためです。もう一つは、上述した、観測者の目的とは別の目的の新たな研究に有効活用するためです。例えば、観測で得られた画像には、目的天体とは別の天体も映っていることがあるので、その画像は別の天体の研究にも利用できます。また、ある条件で選択した観測データをサンプルとして多く集めることで、統計的な研究に使うこともできます。特に、大型望遠鏡は、数も少なく、使える時間にも限りがあるので、他人が観測したデータも活用した方が効率的に研究をすすめることができます。

SMOKAのデータ検索画面
 天文データアーカイブに保管された観測データを有効活用するためには、目的のデータを効率よく検索し、取得できるシステムを構築すること、および、そのデータを解析するのに必要な情報を提供することが必要です。世界各国の天文台が、このようなシステムを開発し運用しています。日本では、国立天文台の天文データセンターが、世界第一線級の大型望遠鏡である「すばる望遠鏡」をはじめとするいくつかの望遠鏡の観測データを公開する「SMOKA」を開発・運用しています。JAXAの宇宙科学研究所では、人工衛星などにより得られた観測データを公開する「DARTS」を開発・運用しています。

 さて、通常、天文データアーカイブで提供されているのは、天体の観測「データ」であって、天体のきれいな「絵」ではありません。データの形式もFITSという天文データ専用の特殊なもので、一般の画像で使われるJPEGなどの形式とは異なります。しかし、SMOKAには「全天モニタ画像公開システム」というシステムがあり、JPEGの全天画像を提供しています。これは、SMOKAに保管されている画像のうち、デジタル一眼レフカメラを用いた岡山天体物理観測所東広島天文台東京工業大学MITSuME望遠鏡(明野)の全天モニタ画像を対象とした、画像検索および請求システムです。各観測所に設置されている全天モニタは、本来は、観測中に天候状況などをチェックするために、全天を1~2分間隔で撮影した画像をリアルタイムで提供するものです。この全天モニタの画像は、望遠鏡で取得されたものではありませんが、一般に使いやすい画像形式であるので、研究者以外の人も様々な目的に有効活用できます。全天を撮影しているため、天の川全体も一枚の画像で見ることもできます。撮影した時刻の順番で並べると、天体の見かけの動きが分かり、動画にすることもできます。実際に学校の授業などで天体を数か月~数年単位で長期間観測し続けることはなかなかできませんが、このシステムを使えば、そのような長期間の天体の動きも見ることができます。

 今年度の私のゼミ(総合教育演習の「天文ゼミ」)の学生さんたちは、後期に、このSMOKAの全天モニタ画像公開システムから取得した画像を活用して、様々な天体の動きを調べています。システムに保管されている膨大な画像の中から目的の天体が写っている画像を見つけるためには、どのような条件で検索をすればよいかを考え、工夫する必要があります。これは、なかなか大変ですが、勉強になります。この成果は、12月8日(土)午後に開催されるゼミ報告会で発表される予定です。

11月の【学問のミカタ】
・経済学部「『科学的に証明された』健康に良い食品
・経営学部「あなたは予防にお金をかけますか?
・コミュニケーション学部「カニバリズムについて
・現代法学部「ギリシャ・ローマ古典文学における戦争と平和
・キャリアデザインプログラム「」

2018年10月30日火曜日

三鷹・星と宇宙の日2018

国立天文台正門にて
自然の構造」他担当の榎です。10月27日(土)に私のゼミ(総合教育演習の「天文ゼミ」)で、国立天文台三鷹キャンパスの特別公開「三鷹・星の宇宙の日2018」の見学に行きました。

 国立天文台三鷹キャンパスは「常時公開」されており、一部施設の見学ができます。さらに、月に2回、望遠鏡で天体を見る「定例観望会」が開かれています。これらとは別に、年に一回、特別公開日である「三鷹・星と宇宙の日」があります。この時には、通常は見学できない施設も公開され、研究部署ごとの研究の解説展示や、講演会、天体観望会などが行われます。
TAMA300にて 

 まず初めに私たちが見学したのは、「干渉型重力波アンテナTAMA300」です。これは、時空のゆがみが波として伝わる現象である重力波を検出するレーザー干渉計の開発のための施設です。レーザービームを通す300mの地下トンネルは壮観です。現在、ここで開発された技術をもとに、岐阜県の神岡鉱山跡で「重力波望遠鏡KAGRA」が建設されています。

先端技術センターにて
 天文観測のための様々な装置を開発・製作している「先端技術センター」では、工作機械等を見学しました。ここでは、開発にかかわる技術者・研究者の方と直接話をして、さまざまな工夫や苦労を聞くことができました。 

 放送衛星から送られてくる電波を中華鍋でキャッチしてBS番組を見る体験もしました。また、「天文データセンター」が行っている「銀河探しゲーム」にも挑戦しました。このゲームは、星空の画像をパネルに並べ、その中から指定された銀河を見つけ出すというゲームです。ここで使われている星空の画像は、ハワイにある「すばる望遠鏡」の新しい観測装置である「Hyper Suprime-Cam」で取得された非常に高品質のもので、天文データセンターでデータが公開されています。この他にも、いろいろな施設を見学したり、最先端の研究の解説を聞いて回ったりしました。
電波キャッチに挑戦中


銀河探しゲームに挑戦中

 日が沈んだ後は、広場で天体観望を行いました。この広場では、いくつかの望遠鏡メーカー等が展示しているさまざまな望遠鏡を使わせてくれるため、望遠鏡の比較もできました。今回は、星空の撮影に挑戦したゼミ生さんもいました。

 
天文ゼミでは、例年、国立天文台の特別公開日に見学に行っています。その目的の一つは、最先端の研究の現場に行って、その空気を触れることです。なぜなら、実際に、現場で物を見て、人の話を聞くことは重要な経験になるからです。

三鷹・宇宙と星の日2016見学報告

2018年9月13日木曜日

【学問のミカタ】教員の「夏休み」

 フランス語と倫理学担当の相澤伸依です。大学の先生は夏休みをどう過ごしているのでしょう?決して遊んでいるわけではなく、基本的には研究を進め、時には世界各地で行われる学会で研究発表をします。今回は、私がこの夏に参加した学会の様子をご紹介したいと思います。

 8/9〜12にカナダのバンクーバーで国際女性史学会が開催されました。私はここで共同研究者たちと1970年代の日本の女性運動に関するパネルを企画し、発表しました。

  
私の専門は現代フランス思想ですが、最近は日本とフランスにおける女性運動の比較研究も行っています。特に、日本のバースコントロール(産む子どもの数を調整すること、具体的には避妊や人工妊娠中絶を指す)をめぐる実践は独特です。私が注目しているのは、日本の女性たちが経口避妊薬(ピル)の使用を肯定的に受け止めなかったという事実です。そこで、発表ではこのような態度がどのような思想に基づくのかを分析しました。

 私たちのパネルはフランス語で行ったためか、聴講者が少なかったのは残念でしたが、聴いてくださった方々からは有意義な質問をいただけました。学会の一番の山場は発表それ自体以上に質疑応答にあります。やりとりを通して、発表する側も聴く側もテーマへの考察を深め、次の研究へと繋げるのです。
海辺ののんびり感と都会が
隣り合わせの街並み。

 さて、無事に学会発表が終わった後は、しばし街の散策を楽しみました。私の一番の専門は現代フランス思想なので、ヨーロッパにはよく出かけるものの、北米はほとんど馴染みがありませんでした。世界で最も住みやすい街の一つと言われるバンクーバー。東京はもちろん、ヨーロッパの都市との違いを観察しながら歩きました。世界の都市を発見できるのも国際学会に参加する醍醐味です。

学会場の大学もダウンタウン
にありました。

 夏休み中、教員は遊んでいるわけではない!ということがお分りいただけたでしょうか?夏休み明けの授業では、研究の成果を少しでも学生のみなさんに伝えられればと思います。







9月の【学問のミカタ】
・経済学部「η>δ:習慣は目先にまさる
・経営学部「甘酒ブームの加速を阻むもの・・・
・現代法学部「『なので』のなやみ