2014年10月31日金曜日

特別講義「歴史で知る東京経済大学」のご紹介・2〜経営学部開設50周年〜

全学共通教育センターサポーターのRです。

さて、今年2014年は、経営学部開設50周年という節目の年です(本学創立から数えると114年目。本学の創立年は1900年なので、とても覚えやすいのです)。今日は、経営学部が開設された1964年(昭和39年)の大学生活を見てみましょう。

1964年(昭和39年)というと、皆さんの親御さんの世代が生まれた頃(もしくは生まれる少し前)ですね。ご存知の通り、東京オリンピック開催や東海道新幹線の開通など、日本の社会を大きく変える出来事があった年です。高度経済成長期(1955年~1973 年)のど真ん中になります。

当時は、経済学部・経営学部・短期大学部ともに第一部(昼間部)と第二部(夜間部)があり、第一部4,709名、第二部2,786名、合計7,495名もの学生が学んでいたそうです(現在の約1.15倍)。一方、専任教員は63名、非常勤講師は82名と現在の約4割ですので、マスプロ教育(大教室での講義が多い状態)が進んでいたと考えられます。

1967年度の専門科目
1964年当時と現在の経営学部のカリキュラムを比較してみると、内容がイメージしにくい科目や、ちょっと不思議に感じる科目もあるのではないでしょうか?「賃金形態論」「労使関係論」「国民所得論」などは当時の時代背景が反映されていますね(経済学部では「貨幣論」「協同組合論」などの授業も…)。また、「事務機械論」「化学工業概論」「機械工学概論」など、科学・産業技術に深く関わる科目も見られます。一方で、大学創立当初から重視されていた実習系科目のうち、「商業実習」「貿易実務」「商業英語」などは2000年代前半まで残っていました。


1968年度のサークル
正課授業に続き、課外活動(部活・サークル)も見てみましょう。体育会はあまり変わっていないようですが、ボーリング愛好会があったり、ワンダーフォーゲル部以外に山岳部があったりするのが、昭和っぽいですね。ちなみに、「排球部」はバレーボール部、「籠球部」はバスケットボール部のことです。

一方、文化会の方は、今はなくなってしまった部が目立ちます(様々な経済・経営系研究会、弁論部、文芸部、珠算研究会、歴史科学研究同好会、将棋同好会など)。落語研究会(通称オチケン)は、部員不足により休部となっていましたが、本学卒業生の落語家・春風亭柳橋師匠(コミュニケーション学部客員教授)のサポートもあり、2010年、18年ぶりに復活を遂げました(準加盟サークルとして活動中)。

50年前の大学・短大進学率は23.4%(男子26.9%、女子19.6%)と、現在の4割程度(2014年度は56.7%)で、大学進学の機会が多くの人に開かれつつある過渡期だったと言えるでしょう。当時の大学生は、大学で勉強できるという、当時はまだそれだけで恵まれた環境にあることを噛み締めていた分、たくさん本を読み、友達と議論していたようです。

現在の大学で、思う存分、読書や議論ができる場といえば、演習(ゼミ)でしょう。東経大では、11月から2月にかけて、次年度のゼミ説明会やゼミ研究の報告会などのイベントが多数開かれます。イベントに参加して、真剣にゼミを選び、充実した大学生活を過ごしてほしいです。

【お知らせ・その1】
11/8(土)に経営学部開設50周年・経営学研究科開設30周年を記念してシンポジウムが開催されます。「少子高齢化時代における企業イノベーション」をテーマに、スーパー、食品卸売業、日用品製造・販売の大手3社のトップマネジメントから、現在の課題と今後の経営戦略およびマーケティング戦略について、抱負を語っていただきます。
学生も参加可能ですので、参加希望者はこちらのサイトをご覧ください。

【お知らせ・その2】
11月上旬から、図書館1階のブックウォールにおいて、経営学部50 周年連動企画展「東海道新幹線開業50 周年~新幹線を通して日本を見てみよう~」を開催します。歴史や時代背景を知ることで、ゼミ活動やお仕事上のアイディアが見つかるかもしれません。新幹線好き、歴史好きの皆さんはもちろん、視野を広げたい方、新しい発想を求めている方はぜひ足を運んでみてくださいね!